Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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環境経済学入門 遠山 智久
選択  2単位
【現代ビジ】 12-2-2120-2723-02

1. 授業の内容(Course Description)
 この講座では環境問題を中心に、経済学の基本を平易に解説します。社会・経済というとなんだか難しいとおもわれるかもしれませんが、社会現象を考えるためには、日常生活の身近なやりとりを例に考えることでかなりの部分理解することができます。
 できるだけ、その週やその月に起こった社会問題を取り上げて、「経済学の理論を当てはめて」分析します。よい事件がない週は、一年間に起こった話題で考えます。
 「経済学の理論を当てはめる???」すこし難しく聞こえるかもしれませんが、理論とは物事を考えるための理屈のひな型のことです。その考えるひな型(=理論)を当てはめて社会を見ていくのが大人の社会の見方なのです。
 そして、この講座を通じて理解したいことは、すべての社会現象はそのひな型(=理論)を変えれば、同じ現象が違ったように見えてくるということです。良いことも角度を変えれば悪くもなる。一つの物事をいろいろな角度から眺めることのできる人は、幅広い価値観、そして心を持った人間ということになります。どんなことであっても「いろいろな角度から物事を眺められる」ことを認識することは社会人になるにあたってとても重要です。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 新聞の経済記事を読んだり、ニュースを見て、それを経済学的観点から分析することをめざします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 毎回、テレビをみて授業の感想などをレポートとして提出していただくので基本的にそれで評価します。
 人数が少ない場合には提出レポートで評価します。
 基本的に出席を重視しますが、出席者が多い時にはレポートの内容で評価します。
 人数が多い場合にはテストをするかもしれませんが、授業の進行状況を見て詳しくは授業内でアナウンスします。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 なし
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 授業で学んだことを身の回りの出来事にいろいろ当てはめてみるように心がけてください。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 この講座は、現実もさることながら「社会現象の考え方」に重きを置きます。
 授業計画は、日常話題をできるだけ扱いたいということがあり、その週の社会での出来事によって順不同となり、内容も変更されますが、基本的に扱いたい内容は「7.授業の計画」にあるとおりです。
 講義では、1回の講義では1つの経済学の理論(=社会の見方のひな型)を学びます。
☆学部生の方へ
 経済学とありますが、ミクロ経済学、マクロ経済学ででてくるような効用関数とか利潤最大化とか数学的なテクニカルな話題はせず、それらの考え方をくみ取って現実問題に当てはめることに注目した講座です。したがって、学部で学ぶ学問的なミクロ経済学マクロ経済学の授業の簡単版ではありません。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション:授業内容について
【第2回】
 自由放任主義とはなにか?
【第3回】
 裁量主義とはなにか?
【第4回】
 価格はどのように決まるのか?
【第5回】
 モラルハザードとはなにか?
【第6回】
 アドヴァースセレクションとはなにか?
【第7回】
 労働経済学 失業とニート
【第8回】
 貿易すると何が良いのか? リカードの比較優位の原理
【第9回】
 ゲーム理論入門 社会制度の設計 インセンティブと誘因整合性
【第10回】
 税金の役割 使用と動機付けの2つの側面 環境税を題材に
【第11回】
 コミットメントとはなにか?
【第12回】
 財政政策 ケインズ的政策とその問題点(無駄遣い)
【第13回】
 金融政策 貨幣供給とインフレーションの問題
【第14回】
 国際紛争と環境と経済問題 紛争レアメタル、紛争ダイヤモンド
【第15回】
 観察と理論と科学哲学