Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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超域芸術論特殊研究 海老坂 高
選択  4単位
【超域文化専攻】 12-1-1410-0089-15

1. 授業の内容(Course Description)
 18世紀以降ヨーロッパの自信回復とともに確立するヨーロッパ中心の美学をまず検証し、続いて非ヨーロッパ世界の芸術をヨーロッパが理解し受容していくプロセスをたどる。また、映画やアニメ等の新たな表象文化の広域的広がりと、その異文化理解の特徴と問題点について考察する。キーワードは英語と日本語で併記する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 異文化間の芸術受容のあり方を検証し、芸術の超域性および異文化について英語を通して理解を深める。英語を使用した異文化の理解ならびに表現の特徴を身につける。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 平常点。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 開講時に説明します。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 授業時に挙げる参考文献等を調べる。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 ノートを丹念に取ること。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 ガイダンス。ヘーゲルの歴史哲学における美学のプログラム。
【第2回】
 世紀末とジャポニズム。帝国主義と異国趣味について。
【第3回】
 プッチーニの「蝶々夫人」とサリヴァンの「ミカド」。ジャポニズムの異化作用について。
【第4回】
 アジア芸術の再発見。フェノロサをめぐって。
【第5回】
 世界芸術史におけるアジア芸術。岡倉天心をめぐって。
【第6回】
 文楽とマリオネット。人形芝居の仮想空間。
【第7回】
 禅、宗教と芸術の可能性その1。鈴木大拙をめぐって。
【第8回】
 禅、宗教と芸術の可能性その2。カイザーリングをめぐって。
【第9回】
 広域秩序とプロパガンダ。「新しき土」をめぐって。
【第10回】
 全体主義と芸術。ショスタコーヴィチをめぐって。
【第11回】
 「薔薇の騎士」と「ベルサイユのばら」。宮廷文化のまなざしについて。
【第12回】
 ブリテンの「カーリュー・リヴァー」と「隅田川」。能の超域性について。
【第13回】
 ベジャールの「ザ・カブキ」。武士道の超域性について。
【第14回】
 戦争映画の光と影。「カチンの森」と「シンドラーのリスト」。
【第15回】
 まとめとテスト。