Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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経済体制論特講 II 西村 可明
選択  2単位
【経営学専攻】 12-1-1110-1861-16A

1. 授業の内容(Course Description)
 20世紀が社会主義の実験の世紀だとすると、21世紀の初頭は社会主義から資本主義市場経済への大転換の時期である。この実験と大転換の試みを理論的に考察することによって、現代経済システムの特徴と課題を解明する。経済体制あるいは経済システムとは何か、経済システムの改善・改革・転換について、豊かな経験を分析する。 秋期講義では転換についても焦点を当てたい。併せて、経済システムの観点から企業とは何かを考察する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 社会主義経済システムの崩壊と社会主義から資本主義への転換の経験の考察から、現代経済システムの基本的特徴・課題について明確な理解を持つことを目標とします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席状況を考慮し、期末レポートで評価します。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 とくにテキストは指定しませんが、随時参考書を紹介します。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 講義に際して関連文献を紹介するので、粘り強く読む努力が望まれる。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 社会主義の崩壊の歴史と資本主義への大転換の試みは、現代経済システムの持つ様々な問題を浮き彫りにしています。その理論的考察から、私達の将来の経済システムへの展望を模索して欲しいと思います。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 ソ連型計画経済の改革の試み─回顧
 ゴルバチョフの「ペレストロイカ」
【第3回】
 ソ連型計画経済の理論的総括
【第4回】
 オバマ政権のGM救済と旧ユーゴスラビアの労働者自主管理システム?
 ・問題の所在:市場主体の責任負担
 ・労働の人間化・経済運営の非国家化と労働者自主管理
【第5回】
 ユーグスラビアにおける労働者自主管理成立の歴史的背景
【第6回】
 労働者自主管理モデルの機能実態と改革
【第7回】
 労働者自主管理による全社会的計画化の可能性
【第8回】
 労働者自主管理の総括
【第9回】
 ハンガリーの1968年経済改革─テクノクラティックな改革
【第10回】
 ハンガリー誘導市場モデルの機能実態
【第11回】
 ハンガリー誘導市場モデルの限界と改革の試み─体制転換へ
【第12回】
 ソ連・東欧における社会主義体制の崩壊
【第13回】
 社会主義は何故死滅したのか?
【第14回】
 社会主義から資本主義へ─上り坂か下り坂か?
 中世封建制から資本主義への転換との対比
 ・市場経済への移行は成功したのか?
 ・どんな市場経済になったのか?
【第15回】
 授業のまとめ