1. |
授業の内容(Course Description) |
|
現代世界が未曾有のグローバリゼーションと技術革命による世界規模の開発の進行の下に、人間と自然の共生関係が崩壊の危機に直面し、地球生態系が変調をきたしている。過度な工業化はグローバル化(世界的市場化)の推進によってもたらされたことから、「調和ある社会」、「共生持続社会」の課題は「社会と市場」の調和を図る「公共―市場システム」を軸に社会の各領域に調和型システム、格差緩和システムを構築することであり、授業のキーワードは「公共・市場・技術」であり、その統合的方法であります。 授業では、中国をケーススタディとして社会保障と経済の関係を皆で考えてみる。具体的内容は、公的医療保険制度、公的年金制度、社会福祉制度の創設と展開を講義する。 必要に応じ中国のニュース映像を用いると共に中国に一度も行ったことの無い学生の実情と今後の日中の観光産業の発展を考慮し、中国の世界文化遺産の映像資料を時々用いて中国の歴史・文化と経済との関係についても補足する。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
①中国が改革開放後、市場経済の中でどのように各種社会保障制度を創設展開してきたかを経済発展と関連させながら考える。 ②アジアにおいて共生社会のあり方を模索する。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
成績は、次の3つの方面から評価する。 ・授業中の積極性。 ・配布した授業プリント、独自に収集した関連資料を保管し活用できる状態にしていること。 ・最終授業の前にA4の紙1枚以上に1000字以上の授業に対する意見・感想・提言を書いて提出していること。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
授業中に適時配布するが、量的に多くなることが予想される。学生は保管することを希望する。 参考文献は、授業中に紹介する。
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
授業によって興味を抱いた分野に対し、日本語、中国語、英語を問わず資料収集し独自の分析能力を高めることを希望する。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
授業に積極的に出席することを希望するが、事情があって欠席が多い場合は、相談すること。
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】 ・授業の進め方・評価方法に対するガイダンス。 ・中国の社会保障と経済の概況説明。 【第2回】 ・計画経済期の企業経営と企業労働者の医療保険制度。 【第3回】 ・計画経済期の国家財政と党職員・公務員の医療保険制度。 【第4回】 ・計画経済期の農村経済と農民の医療保険制度。 【第5回】 ・計画経済期の企業経営と企業労働者の年金制度・老後保障。 【第6回】 ・計画経済期の国家財政と党職員・公務員の年金制度・老後保障。 【第7回】 ・計画経済期の農村経済と農民の老後生活保障制度。 【第8回】 ・市場経済後の単位の経営状況による医療格差の拡大。 【第9回】 ・市場経済後の医療保険制度の管理者の移行――単位から政府へ。 【第10回】 ・市場経済後の医療保険基金管理と物価上昇率。 【第11回】 ・市場経済後の単位の経営状況と年金格差と拡大。 【第12回】 ・市場経済後の年金制度管理者の単位から政府への移行における課題。 【第13回】 ・市場経済後の年金額と労働者の生活。 【第14回】 ・失業保険制度の役割と問題点。 【第15回】 ・後期授業の総括。
|