Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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経済地理学 II 谷内  達
選択  2単位
【経営】 12-1-1120-1583-20A

1. 授業の内容(Course Description)
 この経済地理学Ⅱでは、都市・産業・空間・地域をキーワードとして、経済活動・経済現象の地理学的な考え方について、一般に見落とされたり誤解されたりしがちな話題を取り上げて、平易に解説する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 この講義では、経済学でしばしば見落とされているいくつかの視点や問題点を取り上げることにより、本来の経済学の理解に資することを目指している。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 試験(授業期間内)による。試験は、春学期の経済地理学Ⅰと同様に、実際の授業への出席に基づく授業内容の理解とそれに対する知的反応を確かめることを目的とする。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 独自の講義資料(教室で配布)により、講義形式で進める。この講義では、既存の文献を鵜呑みにすることよりも、「生」の講義への知的反応を期待するので、あえて一般的な参考文献は紹介しない。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 講義資料に基づいて、次の講義の展開やポイントを予想するとともに、疑問点を明確にしておく(疑問をもてるというのは重要な知的能力である)。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 この講義では、受講者が経済学・地理学の専門知識を持っていないことを前提としている。また、単に知識として覚えるのではなく、「生」の授業に出席して、いささか風変わりかもしれない講義によって知的刺激を楽しみ、これまで知っているつもりだったことや一般的な通念にとらわれずに、視野を広げることが期待される。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 都市と都市圏① *さまざまな「都市」の定義/「都市圏」の考え方
【第2回】
 都市と都市圏② *日本の都市圏/三大都市圏と広域中心都市/「政令指定都市」の誤解
【第3回】
 都市と都市圏③ *バージェスの同心円モデル/大都市圏の発展モデル
【第4回】
 東京大都市圏と京阪神大都市圏① *昼間人口と夜間人口/都心部・中心部・郊外への地帯区分
【第5回】
 東京大都市圏と京阪神大都市圏② *通勤・住宅・商業の地帯間比較
【第6回】
 日本の人口移動と過疎・過密① *人口移動と大都市集中/人口移動転換
【第7回】
 日本の人口移動と過疎・過密② *過疎とは?/「U・J・Iターン」再考
【第8回】
 産業の立地モデル① *チューネンの農業土地利用モデル/都市への応用
【第9回】
 産業の立地モデル② *ウェーバーの工業立地モデル/工業の集積
【第10回】
 産業の立地モデル③ *クリスタラーの中心地モデル/グラビティーモデル
【第11回】
 日本の経済活動の地域的特徴① *農業の変化/農業生産の地域間比較
【第12回】
 日本の経済活動の地域的特徴② *工業の地方分散/工業生産の地域間比較
【第13回】
 日本の地域経済構造とその変化① *県内総生産の比較/地域格差/経済的中枢管理機能
【第14回】
 日本の地域経済構造とその変化② *財政による地域間再分配/安易な「地方自立」論は要注意
【第15回】
 総括