Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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技術移転論 II 吉田 正樹
選択  2単位
【経済】 12-1-1120-1776-12A

1. 授業の内容(Course Description)
 技術移転論Ⅱの講義は以下のように構成されています、ひとつは技術者の役割とかれらの存在を前提とした技術の広がり及び産業形成について、もうひとつは特許化された技術移転に係わる企業や国家の役割についてです。前者の技術者と産業発展、経済成長の関係は、発展途上国が技術者養成を国家政策として重視している現代の状況に良く示されている通りですが、授業は日本の工学教育制度の成立をとりあげ、次いでその成果として技術移転による新産業が国内に形成された過程を説明していきます。技術移転の成功を企業経営に対する収益貢献のみでとらえるのではなく、産業形成への貢献という側面からも理解することが大切です。現代でも技術者の役割は基本的に同じですが、技術の開発は特許化を前提にいっそう計画的、組織的におこなわれ、技術移転は特許取引の形で実践されています。後者は技術が特許として国際的に移動する事実を踏まえて、政府の特許政策について説明し、さらに企業の特許管理と特許戦略に言及することにより現代の技術移転の実態と課題を理解してもらいます。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 講義では技術の開発と移転を説明するため、歴史上あるいは現代において先端技術といわれた技術をいくつか取り上げ説明します。この説明を通して先進国、発展途上国における技術の広がりと新産業形成に必要な条件を理解してもらいますが、取り上げる石油化学、電気からIT技術などの特許管理、特許戦略の説明から、技術移転の厳しい現実を理解してもらうことも講義の目標です。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 期末試験の成績(70%前後)と学期中に2回~3回実施する小試験(20%~30%)の総合判定によります。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 受講生の興味、関心に応じて適宜、参考文献を紹介していきます。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 平常点となる小試験は講義ノートを利用して解答してもらいます。受講後のノート整理を常にこころがけてもらいます。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 専門用語、図表を用いた説明もあるので出席をこころがけてもらいます。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 講義内容の概略と進め方の説明
【第2回】~【第5回】
 技術移転と技術者養成制度
【第6回】~【第10回】
 先端技術の移転
【第11回】~【第14回】
 技術流失と特許管理
【第15回】
 まとめ