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授業の内容(Course Description) |
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観光と観光事業の諸問題を掘り下げて考える場合、宿泊施設の建設と運営すなわち宿泊事業の在り方が1つの重要な論点となる。この講義の目的は、各種宿泊施設から構成される宿泊産業について、その経営特性と産業構造さらに変化の方向性を、経営学の枠組みと理論を援用しながら明らかにすることにある。 春学期では、まず、この産業のこれまでの発展の経緯を概観する。次にこの産業の経営特性、経営環境、事業スキーム等について学んだ後、この産業が多種多様な宿泊施設から構成される事実に注目しながら、それらが生成し成長するメカニズムを業態(ビジネスモデル)論として取り上げる。 秋学期では、1960年代以降わが国でも成長軌道を維持しているホテル産業に視野を絞って、現代ホテル経営の内部に立ち入り、客室、飲食、宴・集会といった各事業部門に固有の諸問題、マーケティング、人的資源管理、ホテルアセットマネジメント、バランススコアカード、チェーン経営等の各論について学ぶ。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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宿泊施設の建設と運営をめぐって、問題の所在、諸問題が生起するメカニズム(原因と結果の関係)、諸問題の解決に資する方策、宿泊施設経営の事業創造に関わる専門的な知識を養ってもらう。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業時間内に筆記試験を実施し、その成績によって評価する。授業内試験は原則として15回目の最終授業の中で実施する。毎回の授業で出題する問題の例題を紹介するので、授業に出席すれば合格点を取ることは難しくない。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは指定せず、講義内容を要約したパワーポイントのスライドのコピーなど適宜プリントを配布する。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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MERIC2Fの「指定図書コーナー」に配架してある下記の図書を参照して授業の予習と復習をすること。下記の図書のどの部分(講)を参照すべきかについては授業の中で指示する。 立教大学観光研究所編『ホスピタリティマネジメント』立教大学観光研究所刊
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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遠慮なく質問をしてほしい。質問に対する回答で授業の半分以上を費やすことが理想である。ただし、私語によって授業を妨害する行為に対しては厳しく対処する。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 サービス品質の評価 【第2回】 顧客満足の構造と品質評価の枠組み 【第3回】 客室経営論 【第4回】 料飲経営論 【第5回】 宴・集会経営論 【第6回】 ホテル業における人的資源管理の枠組み 【第7回】 ホテル業における人件費の変動費化 【第8回】 ホテル業におけるバランススコアカード 【第9回】 ホテルのチェーン化の事業スキーム 【第10回】 ホテルのアセット・マネジメント 【第11回】 ホテルのナレッジ・マネジメント 【第12回】 ホスピタリティの日本的特性① 演繹的接近 【第13回】 ホスピタリティの日本的特性② 帰納的接近 【第14回】 ホスピタリティの日本的特性の事例研究 【第15回】 秋学期の復習と授業内試験
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