Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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教育原理 サルカール アラニ・モハメッド レザ
選択  2単位
【教育】 12-1-1333-3231-03A

1. 授業の内容(Course Description)
 受講者は、幼稚園の保育のあり方と小学校の教育の連続性を検討し、教育の本質に関する理論的・実践的知識の基礎を習得する。また、受講者は、学校教育の思想を通して教育の主体である子ども一人ひとりの学びの場について理論的・実践的に考察する態度と能力、及び、子どもの発達と生活の視点から学校教育のあり方や幼稚園と小学校の教育の取り組みを考察する態度と能力を習得する。さらに、受講者は「教える」ことと「学ぶ」ことの関係について、子どもの教育、人材育成、青年期と社会教育など多角的な視点から習得する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 教育の基礎理論に関する科目として、教育の目的、思想、学校教育、人間の発達など教育の原理に関して理論的、実践的に学ぶことを目的とする。歴史的に教育の思想の発展を考察し、現代社会における「教育とは何か」を幼稚園から小学校の教育に関連づけて検討し、教育の本質について理解を深める。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 授業で課すレポート(30%)、授業中のペア学習・グループ学習の活動、探究学習報告、発表など(30%)、最終レポート(40%)で評価する。合計100点満点で60点以上を合格とする。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 特にありません。田嶋 一・中野新之祐・福田須美子(1997)『やさしい教育原理』有斐閣アルマ(いずれも一部)。毎回の授業でレジュメを配布する。授業中に適時、指示する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 配布した資料を読んで自分なりの考え・意見・感想などをもち、それらを基に授業中で話し合いの活性化なるための努力・協力すること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 これまで学んできたこと・体験してきたことを基に、学校教育や学校生活についての知識を再構築してほしい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション
 本授業において習得する教育の基礎理論と重要性について学ぶとともに、授業の方針と授業の進め方を理解する。
【第2回】
 「子どもの権利条約」のもつ意義や子ども教育の思想の発展とその歩みを理解し、具体的に子どもの発達の視点から幼稚園と小学校の生活・遊び・学びの連携について考察する。また、発達障害と特別支援教育についても学ぶ。
【第3回】
 近代における創造した義務教育の意義と制度について、特に、人間の成長と発達という視点から考察し、まとめることができる。
【第4回】
 教育の思想の発展の歩みは日本国憲法・教育基本法・学校教育法・学校教育法施行規則にどのような影響を与えたかを考察し、教育の目的及び理念、教育の実施に関する基本を習得する。
【第5回】
 教育の目的をもとに学習指導要領の総則と各教科の目標について考察し、学習指導要領の基本的な考え方や生きる力について学ぶ。
【第6回】
 教育内容や教育方法について考察し、教科書の役割をもとに学習指導案の構想と作成方法を習得する。また、授業改善や学び合いの取り組みについて学ぶ。
【第7回】
 社会・家庭の変化に対する青年期の教育を考察し、アイデンティティーと社会参加に関してまとめることができる。
【第8回】
 現代社会における社会教育と生涯学習の必要性を検討し、具体的な取り組みの事例から生きる力や新しい能力の意味と意義について理解する。
【第9回】
 道徳教育のあり方について考察し、具体的な授業実践を通して道徳の授業の目標と学習課題のあり方について理解する。
【第10回】
 学力の意義と概念について、学校文化の視点から考察する。具体的に見える学力、見えにくい学力について理解し、現代社会における学力とは何かを論ずることができる。
【第11回】
 集団準拠評価、目標準拠評価、自己評価、相互評価、ポートフォリオなどさまざまな教育評価の方法を身につける。また、国際比較教育調査の結果をもとに、TIMSSやPISAなどの役割や影響をまとめることができる。
【第12回】
 「あたまの教育-知-」、「こころの教育-徳-」、「からだの教育-体-」に関して人間形成の視点からそれらを有機的・総合的に把握することができる。
【第13回】
 近代化と日本の教育の役割について学校教育制度・教育内容の特徴から考察し、特に日本の公教育を地域や家庭と関連づけて考え、まとめることができる。
【第14回】
 情報化社会に対する日本の学校教育の挑戦、課題と展望について考察し、世界からみる日本の教育実践の質と教師の資質について自分の考えを発表することができる。
【第15回】
 地域社会・家庭における日本の子ども育成の課題や学校におけるいじめ、不登校などの問題について自分の考えをまとめ発表することができる。そしてこれらをもとに本授業の総括をする。