Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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日本語学入門 I 奥村  徹
選択  2単位
【教育】 12-1-1334-3215-05A

1. 授業の内容(Course Description)
 わかっているつもりでも、いざ、説明しようとすると非常に困難なのが、私たちの母語です。ことばは、身近すぎて、改めて考えるまでもない、という印象を与えます。しかし、実際は、奥の深い問題点がいろいろあり、まだ、解明されていないことも数多いのです。
 この授業では、日本語を中心に、様々な言語に関する研究を紹介し、いっしょに考えて行きたいと思います。特に、日本語を第二言語として学ぶ人々のために工夫された「日本語教育」のための日本語の分析は、中学や高校で学んだ「学校文法」が大嫌いだった人にも、面白いと感じてもらえると思います。
 前期は言語とコミュニケーション、音声や語彙を中心に、展開する予定です。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 日本語についてのこれまでの、基本的な研究成果に広く接し、自分なりに、日本語に関する様々な問題を分析する視座を持つこと。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 毎回、短い感想を書いてもらいます。出席点と感想を合わせて、50%
 2回予定しているレポートが合計で 50%
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 教科書ではなく、参考文献として
 『入門ことばの科学』大修館書店
 『現代日本語学入門』明治書院
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 毎回、授業の終わりに、次回のテーマの簡単な解説をする予定です。興味のある人は、そのときに紹介する文献などを読んでください。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 授業説明、世界の言語と日本語(1)言語とは何か、コミュニケーションと言語
【第2回】
 世界の言語と日本語(2)動物の伝達と言語の違い、言語の特徴
【第3回】
 世界の言語と日本語(3)言語の系統、世界の言語のグループは?
【第4回】
 世界の言語と日本語(4)日本語の特徴、日本語に似た言語は?日本語の系統は?
【第5回】
 音声について(1)音声の基礎知識、言語音はどうやって作られているか
【第6回】
 音声について(2)音韻論、音素、英語のpaと中国語のpaと日本語のpa
【第7回】
 音声について(3)音声の変化、日本語の昔の音の体系?
【第8回】
 アクセントとイントネーション
【第9回】
 語彙について(1)ものと名前 ものが先か、名前が先か
【第10回】
 語彙について(2)語彙の変化 飯(メシ)は下品でご飯が下品じゃないのはなぜ
【第11回】
 語彙について(3)単語の意味とは何だろう
【第12回】
 文法=単語について(1)品詞とは何?
【第13回】
 文法=単語について(2)活用とは? なぜ、動詞は活用するのだろうか
【第14回】
 文法=単語について(3)副詞のさまざま 「とかく」「ともかく」「とにもかくにも」語彙化
【第15回】
 文法=単語について(4)助詞について 「について」「にとって」=助詞相当句 文法化