Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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美術史 II 岡部 昌幸
学芸  2単位
【学芸】 12-1-1340-0121-18A

1. 授業の内容(Course Description)
 美術史学の専門的知識と研究方法を学びます。西洋の近代諸科学において美術史学は、文化史の重要な一分野であったにとどまらず、さまざまな学問の研究方法に影響を与えた先端的学問でした。また美術(art)とは、全芸術(art)を代表し、技術(art)を表す言葉であることからもわかるように、哲学、神学、思想を表現する手段であり、愛、感情、心理を訴える方法でもあります。さらに美術は、民族、歴史、文化を伝承する現象であり、社会、風俗を反映する記録資料でもあり、数学、物理学、簿記学、化学、医学、動植物学、工学の科学的探究を導き、精神を鍛錬修養し、心を癒す機能も備えています。今日、世界でもっとも知られている日本の歴史上の人物は葛飾北斎であるといわれますが、19世紀の欧米を席捲したジャポニスム(日本美術心酔)の余波がそこに見られます。日本の国際的価値とイメージを、平和的、知的に高めたのは美術だったのです。そして美術は、人類の所産を集めた博物館の分野で最大のものでもあります。以上、関連のある学生諸君には率先して美術史の基礎知識を学ぶことを薦めます。講義は毎回スライド、DVD等の映像教材を使用します。今学期は、展覧会と論文・文献を検討し、美術史的に学びます。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 美術史の理解を進め、作家論を書けるようにする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 ①出席は重要で、確認は適宜に行います。また②学期中に小レポートを2、3回、そして③学期末に400字×10枚程度のレポートの提出、④指定された美術館・歴史的文化財の見学を課し、およそ①を30%、②を15%、③を40%、④を15%の割合で総合評価を行います。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト・参考書は講義中に指示します。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 美術館の見学を課します。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 多様なジャンルを広く概観するためには、自主的な勉強と旺盛な好奇心が必要です。受講者にもこの講義の流れに沿い、それぞれ自分自身が受講の目標の設定、学習の計画、将来の展望を明確にもって、この講義の受講を有意義なものとする意欲と心構えを前提として求めたいと思います。パソコンを使用します。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 美術と美術館(1)
【第2回】
 美術と美術館(2)
【第3回】
 (美術館見学・予定)
【第4回】
 展覧会図録と論文(1)
【第5回】
 展覧会図録の論文(2)
【第6回】
 展覧会図録の論文(3)
【第7回】
 (美術館見学・予定)
【第8回】
 美術史文献・書籍の通読と分析(1)
【第9回】
 美術史文献・書籍の通読と分析(2)
【第10回】
 美術史文献・書籍の通読と分析(3)
【第11回】
 美術史文献・書籍の通読と分析(4)
【第12回】
 美術史文献・書籍の通読と分析(5)
【第13回】
 (美術館見学・予定)
【第14回】
 研究とは何か。総括(1)
【第15回】
 研究とは何か。総括(2)