Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
古文書学 I 横山 百合子
学芸  2単位
【学芸】 12-1-1340-2728-11A

1. 授業の内容(Course Description)
 本講義では、近世文書(いわゆる“くずし字”で書かれた文書)を読み、理解できるようになるための基礎トレーニングを行います。ひらがなのくずし字からスタートし、漢字のくずし方のルールを理解して、くずし字で書かれた近世文書が読めるようになることを目指します。
 江戸時代の町や村で作成された文書は、近世の民衆が書いたものであり、くずし方や文書の形式にはルールがあります。それを理解し、予習復習を十分に行なえば、ある程度は古文書が読めるようになります。はじめは、クイズを解くつもりで結構。地道に努力して、まずは、文字を読む力をつけましょう。そのうえで、文書の内容とそれが作成された時代背景や社会の状況を理解し、近世史・幕末維新史の学習に活かしていけるよう、順を追って指導します。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 ①くずし字解読用の辞書の使い方に習熟する。
 ②ひらがなのくずし字が読めるようになる。
 ③近世文書における漢字のくずし方の原則を理解し、くずし字の読み方に慣れる。
 ④返り点を正しくつけ、書き下し文に直せるようになる。
 ⑤近世文書で使われる語句や文書の形式に慣れる。
 ⑥史料を正しく解釈し、背景となる歴史的事象を理解する。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席(10%)、中間テスト(30%)、期末テスト(60%)を総合して評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 林英夫監修『増訂近世古文書解読字典』(柏書房)または児玉幸多編『くずし字用例辞典』(東京堂出版)
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 配布プリントの予習と復習
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 原則として、3回以上欠席した場合、単位取得はできません。また、この講義では、毎回予習・復習をし、辞書を引いて知識を確認・定着させていくことが求められます。授業でも、テストなどによって学習の定着度を確認しますが、各自の地道な学習こそが、古文書を読む力をつけるための近道です。
 また、本講義は古文書学Ⅰ・Ⅱを通年で履修することを前提としてすすめます。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 ガイダンス (授業のすすめ方、辞書の説明)
【第2回】・【第3回】
 ひらがなを読む(いろは、幕末の錦絵)
【第4回】
 ひらがなのテスト
【第5回】~【第8回】
 町の文書を読む(1)
【第9回】
 中間テスト
【第10回】~【第14回】
 町の文書を読む(2)
【第15回】
 期末テスト