Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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言語文化 II (英語史) 吉田 浩二
選択  2単位
【現代ビジ】 12-2-2110-0572-12A

1. 授業の内容(Course Description)
 英語という言語が、どのような道筋を経て現在のような形をとるに至ったかを、歴史上の出来事と関連付けながら概説します。何百年も前の英語も登場しますが、日本語の古文・漢文を学んだように、英語の古典を読めるようにすることが目的ではありません。英語という言語の歴史的発達を眺めることで、『言語は変化し続ける』という性質を、実感してもらえればと思います。
 また、ただ講義をきいて、「へえ~、そうなんだ」といった感想で終わらせないため、毎回、講義の内容に関連した英文を読んでいきます。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 言語学の知見を、効率的な英語学習に役立てることをめざします。例えば、「英語の綴りと発音がこんなにもずれている」理由が分かれば、案外規則的な対応が見えてくるかもしれません。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席30%、期末試験70%で評価します。試験は、ノート・参考書・配布プリント・辞書などすべて持ち込み可です。もしも、授業が難しくて試験ができるか不安だという場合には、試験前にレポート課題を与えます。試験当日に課題を提出すれば、試験での不足分を補うことができます。ただし、このレポートは、「授業に真面目に出席してたけどよく分からなかった」人に、授業内容の復習をかねて出す課題であり、「授業に出なくても、レポートを出せば単位が取れる」という意味ではありませんので、誤解しないで下さい。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは使わず、必要に応じてプリントを配布します。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 教科書がないため予習は不要ですが、その分復習が必要です。できるだけその日のうちに、授業でとったノートをよく読み返しておきましょう。理解が不十分な状態で時間が経過すると、ほとんど忘れてしまい、試験前に見ても思い出せません。人間の脳はそのようにできています。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 この授業は、オープン科目として様々な学科の人が受講できます。外国語学部の科目ほど専門的な内容ではありませんが、ある程度の英語力はどうしても必要なので、少なくとも「英語が好き」な学生さんの受講を希望します。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 国際語としての英語
【第2回】
 英語のルーツ(1)…印欧祖語
【第3回】
 英語のルーツ(2)…ゲルマン人の侵入
【第4回】
 古英語期(1)…基本語彙とケルト人・ローマ人の影響
【第5回】
 古英語期(2)…ヴァイキングの襲来
【第6回】
 中英語期(1)…ノルマン人による征服
【第7回】
 中英語期(2)…チョーサーの時代
【第8回】
 近代英語期(1)…印刷技術とルネサンス
【第9回】
 近代英語期(2)…大母音推移
【第10回】
 近代英語期(3)…本格的な辞典・文法書の登場
【第11回】
 現代英語期…自由民権運動
【第12回】
 米語と英語…語彙・発音・文法などの相違点
【第13回】
 オーストラリア・ニュージーランドの英語
【第14回】
 その他、様々な国の英語…アジア・アフリカの旧植民地
【第15回】
 まとめ・期末試験