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授業の内容(Course Description) |
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総務省行政管理局の法令データーによれば、わが国の憲法・法律の数は平成24年2月1日現在現在で、1868法令だと言われている。その多くがいわゆる行政法と称される法律です。一方最高裁が公表する司法統計によれば、平成22年の最高裁判所の新受件数は民事事件6298件、行政事件1112件、刑事事件4630件となっています。 訴訟件数で見る限り行政事件は若干少ない気がするかも知れませんが、その背景となっている国民・住民と行政間の紛争や問題処理は莫大な数であり、皆さんは知らず知らずの間に何らかの形で行政法律関係の渦中に巻き込まれているのです。 行政法と称される法典は存在しません。上記の各種法令の大部分を占める行政に関する法令に共通な原理や仕組みを理論構成したものが行政法です。 一見難しそうですが、基本的な事項を中心に講義はすすめられます。学ぶうちに、その面白さが発見できるかもしれません。「行政法A]は特に行政作用法、行政組織法を中心に講義をします。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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行政法は公務員試験における最も重要な法律科目です。中堅公務員試験に対応できる基礎的知識、法解釈能力を身に付けることを目途とします。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験により評価する。ただし受講者の講義に対する取り組み状況(出席、講義内での発言、レポート等)により、成績を加味する場合もある。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:櫻井敬子・橋本博之『行政法(第3版)』(弘文堂) 参考文献:小早川・宇賀・交告編『行政法判例百選Ⅰ』『行政法判例百選Ⅱ』(有斐閣) (特に公務員志望者は参考文献を用意するほうが望ましい)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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講義予定の箇所を事前に通読し、疑問点を明確にしておくこと。 講義終了後はノート整理を行い知識の定着をはかれば、公務員試験に対処しうる能力は身に付くはずである。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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自分の目標を明確にすること。特に公務員志望の学生は地道に努力すれば報われることを信じて勉強してほしい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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第1回 行政法の基本構造 第2回 法律による行政の原理 第3回 行政法の一般原則 第4回 行政上の法律関係 第5回 行政組織法 第6回 行政立法・行政準則 第7回 行政行為論 第8回 行政裁量 第9回 行政契約 第10回 行政指導 第11回 行政計画 第12回 行政調査 第13回 行政上の義務履行確保・行政罰 第14回 行政手続 第15回 情報公開・個人情報保護
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