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授業の内容(Course Description) |
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世界経済は人口規模が巨大であり生産、消費を安定的に拡大することが期待されているアジア地域経済への依存を深めている。中国、インド、10ヶ国からなるASEANを合わせると32億を超える人口規模となり、世界人口のおよそ半分を占める巨大市場を形成しつつあるのである。講義ではASEANを中心に据え、その周辺諸国として中国、南アジアのインド等の発展途上諸国経済を位置づけ、さらにオセアニア地域のオーストラリア、NZを加えた上で日本政府の構想する「東アジア共同体」の形成可能性を論じたい。そのうえで当面日本経済がアジア経済においていかなるリーダーシップを発揮すべきか、課題の発見に努めていきたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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世界経済全体の中で、アジア地域の経済が演じている役割を理解し、近未来に大学を卒業しアジアとの経済関係を深めつつある日本経済の中で活躍してゆく学生諸君に、どのような目標を掲げ、どのようにアジアと付き合って行くべきか、独自の展望を持ってもらうことを目標とする。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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試験は、持ち込み『不可』で行います。 成績評価は①テストの結果と②出席状況の両方を勘案し、総合的に評価します。 出席についてはタッチパネルで7回以下の場合はコンピュータが自動的にR評価をしますので、単位を与えることはできません。充分注意すること。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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特定の教科書に限定しない。各講義に対応して、理解に役立つ参考文献を紹介して行くことになる。 アジアの経済開発政策については、高梨和紘著『経済開発政策論』文眞堂、2009.
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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テレビ、Webサイト、新聞、雑誌等々に目を通し、講義内容と関連する情報を日常的にチェックすること。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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日本経済新聞はじめ有力紙に目を通すよう努めて欲しい。そのことによって、アジア経済のテンポの速い変化に遅れをとることなく自分の知識を更新し、新たな問題意識を求め続けて欲しい。そして常に学問的疑いを以って、アジア経済に見られる現象を見つめてもらいたい。そのことによって、大学に学ぶことの有用性が初めて分かるようになるはずである。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 国際舞台で活躍するアジアⅠ:NEXT11、日本の中のアジア 【第2回】 国際舞台で活躍するアジアⅡ:直近の諸課題 【第3回】 世界経済の中のアジアⅠ:アジアの輸出・輸入構造 【第4回】 世界経済の中のアジアⅡ:アジアの対外・対内投資構造 【第5回】 アジア域内の経済構造Ⅰ:AFTA、ASEAN共同体 【第6回】 アジア域内の経済構造Ⅱ:東アジア共同体 【第7回】 アジアの人口動態Ⅰ:各国の人口動態:人口ピラミッッド 【第8回】 アジアの人口動態Ⅱ:少子/高齢化と対策 【第9回】 アジアのイスラム市場Ⅰ:金融取引の特異性 【第10回】 アジアのイスラム市場Ⅱ:ハラル認証、ハラル産業 【第11回】 アジアの中核諸国Ⅰ:中国経済の現状 【第12回】 アジアの中核諸国Ⅱ:中国経済の課題と見通し 【第13回】 アジアの中核諸国Ⅲ:インド経済の現状 【第14回】 アジアの中核諸国Ⅳ:インド経済の課題と見通し 【第15回】 まとめ:アジア経済の未来
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