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授業の内容(Course Description) |
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前期で学習した国際経営の環境分析と後期で学ぶ国際企業経営の戦略論と組織論は車の両輪である。「競争優位」の概念は後期で学ぶいうなれば「協調優位」の概念の導入によってさらにその領域範囲を拡げた。戦略論では国際経営では企業全体の戦略と産業面と2つの側面がある。戦略に組織は従うというチャンドラーの命題に対して、経営組織のあり方そのものが戦略になるという考えがある。それを国際経営の面ではどうなるのか。そして本社と子会社の関係はどうなるのか。企業は国民国家の枠組みを離れたいわゆるトランスナショナル超国家企業というのはありえるのかを考えてみたい。 企業と企業の国際的な連携ネットワーク形成がますます進展していくのはなぜか。これとの関係でライバル企業とも協業しようとする産業クラスターの世界的ブームを概観しておく必要もある。企業経営の国際的な標準化の動きが顕著である。SOX法、IFRS会計制度、そして企業統治があるが、組織経営に直結するコーポレート・ガバナンスの国際比較を学習する。また最後に近年、注目を集めているMOT(技術経営)についての国際面をみていきたい。 具体的な事例を動画を上映することで理解を深めていく。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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国際経済学、産業経済学、経営学、を総合した国際経営学では多国籍企業にとってどのような環境分析のツールがあり、どのような戦略論があり、どのような組織経営があるのかを習得する。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験70点、小テスト10点、出席・受講態度20点
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:『現代国際経営と多国籍企業』(予定)瀬藤澄彦著 中央経済社 テキスト:『21世紀の国際経営学門』瀬藤澄彦著 彩流社 参考文献:『競争優位』マイケル・ポーター著 ダイヤモンド社 参考文献:『技術経営の挑戦』寺本義也・山本尚利著 ちくま書房 参考文献:『コーポレート・ガバナンス入門』深尾入門著 ちくま書房
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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・事前に次回の授業テーマを教科書などを通じて予習して欲しい。 ・新聞やインターネットで関連情報や企業の事例に接して欲しい。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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・授業内容に対応した具体的事例を発表していただきたい。 ・なるべく英語でどう表現するのかも心がけて欲しい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス 【第2回】 国際戦略経営の5類型 【第3回】 多国籍企業戦略のあり方 【第4回】 グローバル価値連鎖 【第5回】 国際経営類型と戦略モデル 【第6回】 マトリックス国際経営と企業ネットワーク 【第7回】 国際経営の企業内統制のあり方 【第8回】 国際経営における本社ー子会社関係モデル 【第9回】 世界ネットワーク経営組織とトランスショナル企業経営 【第10回】 経営戦略における企業間関係アライアンス 【第11回】 多国籍企業の企業間協調と戦略的連携 【第12回】 企業ネットワーク論と産業クラスター 【第13回】 国際技術経営 【第14回】 国際企業統治 【第15回】 まとめ
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