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授業の内容(Course Description) |
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「法律にもとづく行政」は近代国家の原則です。そこでこの授業では、教育法規の解説を中心に教育行政の諸問題をとりあげて講義をすることにします。「教育行政学B」においては、主として地方自治体レベルの教育行政を対象とします。とりあげる主な法令は、地方自治法、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、「学校管理規則」、国家賠償法、民法などです。関連する重要判例についても検討することにします。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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授業の目的として、学生のみなさんがテキストの『教育小六法』を使いこなせるようになることをあげたいと思います。教員採用試験を意識してのことですが、教員にならない人にとっても市民として生活していく上できっと役に立つと思うからです。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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平常点(出席状況、レポート等による)50% 期末試験50%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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(1)テキスト:浦野東洋一ほか編『教育小六法・平成25年版』、学陽書房 (2)参考図書:樋口修資・著『教員・教職志望者のための教育法の基礎』、 明星大学出版部、ISBN=978-4-89549-176-1 (3)課題図書: ①福島県大熊町教育委員会・編『大熊町 学校再生への挑戦』、かもがわ出版、 ISBN=978-4-7803-0563-0 (1,800円+税) ②桜井智恵子・著『子どもの声を社会へ』、岩波新書、 ISBN=978-4-00-431353-3 (720円+税) ③久冨善之ほか編『新採教師の死が遺したもの』、高文研 ISBN=978-4-87498-478-9 (1,500円+税)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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大学設置基準第21条第2項に「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準」とすると定められています。このことに意味をよく考えて下さい(まずは授業の復習、レポート作成にしっかり取り組むこと)。上記「参考図書」で自学自修してください。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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新聞や教育雑誌を読み、教育行政・政策の動向や教育・学校の現実の問題に関心をもつこと(新聞等を読み、スクラップ・ブックを作り、研究するとよいでしょう)。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 オリエンテーション。教育行政機構論(一):戦前(学問のすすめ・初編、学制、学区取締り、教育令、学務委員、・・・) 宿題 【第2回】 テキスト『教育小六法』の使い方、法の構造、法秩序の原理 【第3回】 教育行政機構論(二):戦後(旧・教育委員会法、・・・) 【第4回】 地方教育行政法逐条解説(一) 【第5回】 地方教育行政法逐条解説(二) 【第6回】 地方教育行政法逐条解説(三)、学校管理規則 【第7回】 「地方自治の本旨」と教育条例の在り方(大阪府の事例を手掛かりに) 【第8回】 「新自由主義」と教育行政(学校選択制の問題を手掛かりに) 【第9回】 教員人事行政の問題(①横浜市小学校教員担任外し事件(横浜地裁平10.3.27)の検討を手掛かりに) 【第10回】 教員と親の権利と義務:②「小学生が公園で起こした事件についての親の責任」、③「中学生が学校内でおこした事件についての親の責任」に関する裁判例の検討とグル-プ討論。 【第11回】 外国人の子どもの教育:④外国人の子どもの教育についての裁判例の検討 【第12回】 上記①~④の教育判例についてのグループ討論、判例研究レポートの作成指導(一つの判例を選択すること) 【第13回】 学生による上記判例研究レポートのPresentation *この日の授業時に「課題図書レポート」を提出すること。 【第14回】 学生による課題図書レポートのPresentation 【第15回】 授業内テストと授業評価を行います。(テキスト『教育小六法』、教材プリント、ノートを必ず持参すること。) 8.課題図書レポート作成要領 ・上記「(3)課題図書」の中から1冊を選択して読む。 ・A4版、400字詰め、横書きの原稿用紙を用い、手書きで書く(パソコン使用不可)。 左上をホッチキスで綴じる。 ・次の構成でレポートを作成する。 表紙・・・『教育行政学B』と標記し、選択した図書名、学生番号・氏名を記す。 第1節・・・図書のあらすじ(要約)を、原稿用紙4枚にまとめる。 第2節・・・感想・意見を、同じく原稿用紙4枚にまとめる。 ・余裕のある人は2冊以上読み、2本以上のレポートを提出してください。(査読の上、成績評価の際に考慮します。)
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