Web Syllabus(講義概要)

平成25年度

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日本史特殊講義8B- II 田中 宏巳
選択必修  2単位
【史】 13-1-1340-3241-10

1. 授業の内容(Course Description)
 戦前の軍人には、伝記のある例が多い。自序伝や追悼録も加えるとかなりの数になる。戦後に活躍した人物の伝記が非常に少ないことと比較すると、伝記編纂は戦前の文化の一つの特徴と考えてよさそうである。
 講義では、軍人の伝記を資料源に、主人公の象徴的事績と関連づけながら、その足跡と歴史的役割を論じたい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 人物を通して時代を見る、歴史を見ることができること、歴史的人物にも、当然ながら幼少期、青春期、青壮年既があり、われわれと同じような人生の悦び、悲しみ、苦しみがあったことを学んでほしい。
 歴史的人物の名前と事績を知り、関係した諸事件とのつながりについて考えることで、歴史を多面的に眺める必要性を理解する。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席を重視し、中間テスト(25点)と最終テスト(65点)の総合で評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 講義で取り上げた人物については伝記が存在するが、新刊本はほとんどない。詳しく知りたい場合には、古書になった伝記を参照することを勧めるが、ない場合には、『日本海軍史』の奉職履歴編、『日本陸海軍総合事典』等を利用してほしい。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 授業において適宜に指示を出す。
 全国的に流通しなかった伝記もあるので、自ら新しい資料を探すつもりで関係資料を収集してほしい。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 本講義で取り上げる人物は限られている。これ以外の人物の伝記に興味があれば、レポートにまとめて発表してほしい。
 また私家版で頒布された伝記もあるので、そうした伝記について紹介してほしい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 誰を取り上げるか
【第2回】
 軍人伝編纂と社会
【第3回】
 赤柴八重蔵と陸軍士官学校の移転
【第4回】
 寺内寿一と現役武官制
【第5回】
 山本五十六と連合艦隊 
【第6回】
 山本五十六と三国同盟
【第7回】
 山下奉文と東條英機
【第8回】
 畑俊六と大陸作戦
【第9回】
 安達二十三とニューギニア戦
【第10回】
 今村均と自給自足
【第11回】
 草鹿仁一とラバウル海軍航空隊
【第12回】
 本間雅晴とBC級戦犯裁判 
【第13回】
 服部卓四郎と『大東亜戦争全史』編纂
【第14回】
 辰巳栄一と再軍備問題
【第15回】
 まとめ