1. |
授業の内容(Course Description) |
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授業は、複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。 発達障害児や病弱児の心理発達の診断や評価について、基本的な知識を学び、個別式知能検査の実施方法や分析などを行うとともに、学習状況の把握と分析、行動観察方法の観点と実際などの実践的な力量を身につける。特に、障害児の教育相談、検査や行動観察などを通して、的確な実態把握を行い、学習上のつまずきへの対応など個別の指導計画の作成に活かす専門的力量を高める。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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発達障害や病弱の幼児・児童・生徒の心と行動を理解し、適切な対応ができるための知識技能を修得する。 <A類学生> 発達障害児や病弱児の心理的発達を学ぶとともに、心理的な診断や評価についての基本的な知識を学び、個別式知能検査の実施方法や分析、行動観察方法の観点と実際などの実践的な力量を身につけ、個別の指導計画の作成に活かす専門的力量を身につける。 <B類学生> 発達障害児や病弱児の心理的発達を学ぶとともに、心理的な診断や評価についての基本的な知識を学び、個別式知能検査の実施方法や分析、行動観察方法の観点と実際などの実践的な力量を身につけ、実際の指導事例をもとに個別の指導計画の作成と評価など専門的力量を身につける。特に、小中学校等への指導・助言ができるよう実践的な力量を高める。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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レポート・発表等により評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト 特定のテキストは使用しない。 参考書 『WISCⅢ検査法』日本文化科学社 『全国病弱養護学校長会編 病弱教育Q&A Part Ⅱ』ジアーズ教育新社
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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1 授業の復習を行い、疑問点や新たな課題などについて調べ、追究してほしい。 2 児童が書き写しても良い楷書で書くようにする。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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1 教育問題(障害児の教育等)に関するテレビ番組、新聞記事に関心をもってほしい。 2 ボランティア活動、学習指導補助、学校行事の支援などを通して、できる限り児童生徒と関わる機会を設けて欲しい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 オリエンテーション 発達障害児・病弱児の心理的な発達の全般について概括する。 【第2回】 発達障害児の心理発達 発達障害児・病弱児の心理的な発達の全般について概括する。 【第3回】 学習障害児等の定義と状態像、心理診断の観点、内容と方法について理解する。 【第4回】 知能検査の実施方法① 検査の実施に当たって必要な環境構成、児童とのラポートなど個別的知能検査の実施のための条件を知る。また、検査の考え方と構成を、検査機器等を使用しながら理解する。 【第5回】 知能検査の実施方法② 個別知能検査であるWISC-Ⅲの実施を通して、適切な実態の把握方法を把握する。 【第6回】 知能検査の実施方法③ 個別知能検査であるWISC-Ⅲの実施を通して、適切な把握方法を把握する。 【第7回】 知能検査結果の分析① 検査全体の評価 個別知能検査の素点から評価点の算出など結果の処理について学ぶ。 【第8回】 知能検査結果の分析②:下位項目の分析と評価① 検査結果の分析を行い、知的発達の特徴を把握する。 【第9回】 他の検査方法の特色 K-ABC、田中ビネ等の検査とWISCの比較を通して特色を知る。 【第10回】 学習状況の実態把握① 発達障害や病弱の児童生徒が身につけてきた学習状況について、実態把握の内容や方法を知るとともに、発達の偏りや学習空白・学習のつまずきなどについて理解する。 【第11回】 学習状況の実態把握② 児童生徒が身につけてきた学習状況について、事例をもとに分析・検討し、発達の偏りや学習空白、学習のつまずきなどについて把握する。 【第12回】 行動観察の観点とまとめ方 行動観察の意義、観点と方法、記録のとり方などについて、面接や遊びなどの行動観察を通して学ぶ。 【第13回】 行動観察の分析と評価 行動観察記録をもとに、分析を行い、児童生徒の心理的発達や心理状況を理解する方法を学ぶ。 【第14回】 行動観察の評価と課題設定 行動観察の結果から、行動観察の観点や方法等について評価するとともに、観察から得られた情報をもとに課題設定を行う方法を学ぶ。 【第15回】 まとめ 発達障害児や病弱児の心理発達の実態を、諸検査や行動観察、聴き取りなどを通して実施した結果を指導計画に活かす方法を学ぶとともに、今後の課題を明らかにする。
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