Web Syllabus(講義概要)

平成25年度

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貿易論 II 比佐 優子
選択必修  2単位
【経済】 13-1-1110-3407-12A

1. 授業の内容(Course Description)
 国際貿易とは、異なる国の間で行われる財・サービスの交換のである、外国への財・サービスの販売である輸出と外国からの財・サービスの購入である輸入を通じて様々な商品を交換している。21世紀の初頭、財・サービスの貿易、労働者の移動、資金の流出入、国境を越えた投資を通じて各国の結びつきは今まで以上に、急速に緊密になっている。このことは我が国の経済統計を見ても明らかなように、これまでになく国際経済との相互依存の関係が高まっている。
 「貿易論Ⅰ・Ⅱ」では、基本的な国際貿易の理論と現状について学ぶ。前期の「貿易論Ⅰ」では、基礎的な貿易理論を中心に学んだ。後期の「貿易論Ⅱ」では、前期で学んだ理論をもとに、日本の貿易構造の急速やその諸政策について取り上げ、考察をおこなう。ITの発達と貿易の関係、サービス貿易の増大、多国籍企業や日本企業の海外進出、外国人労働者の増加、技術移転や環境問題などの最新のトピックを広範囲に取り上げている。これらの問題を前期で習得した貿易理論を応用させ、政治経済学的な分野についても範囲を広げ様々な問題についての検証をおこなう。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 国際貿易に関する基礎的な理論と統計データに基づく現状について広く学ぶ。そして急速な国際環境の変化に対する企業の取り組み、政府の支援について理解し、その是非について、それぞれが考え、自身の意見を持てるようになることを目標とする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 期末に行うペーパーテストと小テストもしくはレポートなどの課題の提出、出席状況(期中に数回出席をとります)によって総合評価を行う。出席率は評価の前提とする。
 なお開講後の状況により、出席状況の確認の方法や回数、小テストの回数、もしくはレポートによる課題となるかについて判断する。
 私語は厳禁です。退場を求め欠席扱いとし、最終評価の大幅な減点要素とする。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:石川 城太・菊地 徹・椋 寛(2007)『国際経済学をつかむ』有斐閣
 参考文献:
 伊藤 元重 (2005)『ゼミナール国際経済入門』改定3版
 P.R.クルーグマン, M.オブズフェルド (著)山本 章子 (翻訳)
 『クルーグマンの国際経済学 上 貿易編』
 経済産業省『経産白書』各年版 (経済産業省)
 中小企業庁『中小企業白書』各年版 (中小企業庁)
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 講義の際に紹介する文献、新聞記事、海外ドキュメンタリーなど国際貿易に関する記事や映像に目を通すこと。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 講義を通して日本経済や世界経済の動きに関心を持ち、考える姿勢を持つことを期待する。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
 講義は概ね以下のような内容を予定している。ただし、受講者の状況をみて、理解をより深めるため、内容や順序を見直す場合がある。また視聴覚教材(関連するドキュメンタリーや特集番組、映画)などを使用し、それをもとに課題提出をおこなう場合もある。
【第1回】
 授業ガイダンス
【第2回】
 日本の貿易構造の推移
【第3回】
 サービス貿易の拡大と経済成長
【第4回】
 インターネットと貿易
【第5回】
 地域貿易協定の制度と現状
【第6回】
 地域貿易協定とその効果
【第7回】
 国際要素移動-多国籍企業
【第8回】
 国際要素移動-直接投資
【第9回】
 国際要素移動-直接投資
【第10回】
 直接投資の経済波及効果
【第11回】
 国際貿易と産業集積
【第12回】
 国際貿易と技術移転
【第13回】
 国際貿易と環境問題
【第14回】
  発展途上国の貿易政策
【第15回】
 貿易政策を巡る議論