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授業の内容(Course Description) |
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本科目は、幼稚園・小学校の教員免許を取得するための必修科目で、幼児・児童の心身の発達と学習の過程を学ぶために開講されています。教育を行うためには、その対象である子どもについて、どのような発達の過程をたどっていくのか、また、学習はどのような過程で進むのかについて学ぶことが必要でしょう。また、特別な支援を必要とする子ども達の発達についての理解と対応の仕方を知ることも必要です。 具体的には心理学の代表的理論から見た発達観(子ども観・人間観でもあります)を紹介しつつ、乳児から成人に至る発達の様相と、心理学でいうところの学習の過程を講義していきます。さらに、意欲的に学ぶということについて、心理学で明らかにされてきた理論を紹介します。そして、授業の実践例を発達心理学的観点から検討します。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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①生涯にわたる発達の過程、特に幼児・児童の発達について理解する。 ②学習の過程に関する一般的な理解に基づいて、学校での実際の「学び」とそれを支える「教える」をとらえる視点が持てる。 ③教師・保育者として、子どもが意欲的に学ぶために、発達段階に応じた工夫を考えられる。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業への参加(毎回の感想と小レポート30%)と学期末のテスト(70%)を合わせて評価します。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:使用しません。 参考文献:授業内容に沿って参考文献を紹介していきますので、積極的に読んでいって下さい。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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①毎回の配布プリントをファイルし、授業内容をノートにまとめて下さい。 ②日常生活の中で、子どもをよく観察し、授業で取り上げた子どもの発達の様相を実際の子どもの姿で確かめて下さい。 ③関連する文献を積極的に読んで下さい。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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教員を目指す方は、1年次より様々なことに興味を持ち、多くの体験を積み重ねていって下さい。 3・4年次教育実習で「先生」として子どもたちの前に立つことを自覚し、自ら意欲的に学んでいって下さい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 導入 ①受講上の注意 ②「発達」とは ③発達の可塑性について 【第2回】 発達の規定因 ①遺伝か環境か ②遺伝も環境も ③遺伝と環境の相互作用説 【第3回】 発達の規定因 ④現在の考え方 【第4回】 発達観の変遷と教育 ①成熟優位の発達観と教育 【第5回】 発達観の変遷と教育 ②「反応する人間」モデルと教育 【第6回】 発達観の変遷と教育 ③「考える人間」モデルと教育 【第7回】 子どもの思考の発達 ①子どもは大人と違った考え方をする ②子どもの考え方の特徴(乳幼児期) 【第8回】 子どもの思考の発達 ③子どもの考え方の特徴(児童期) ④子どもの考え方の特徴(青年期) 【第9回】 発達と教育・・・発達に応じた教育方法について、実践例から考える 【第10回】 パーソナリティーの発達 ①エリクソンの発達説 ②乳児期 ③幼児期 ④学童期 【第11回】 パーソナリティーの発達 ⑤青年期 ⑥成人期 ⑥高齢期 ⑦子どもと大人、子どもと教師の相互性について 【第12回】 特別な支援を必要とする子どもたち ①発達障害とは ②発達障害の子どもたちへの特別支援 【第13回】 意欲的に学ぶ ①心理学の中での学習に関する考え方 ②学校での学びの過程「学ぶ」と「教える」 【第14回】 意欲的に学ぶ ③動機付けについて ④人間は怠けものか ⑤外発的動機づけと内発的動機づけ 【第15回】 意欲的に学ぶ ⑥学習性無力感と効力感 ⑦原因帰属と自己原因性 まとめ・・・学習内容全体の確認 注:履修者の人数・状態によって内容、授業の順序を変更することがあります。
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