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授業の内容(Course Description) |
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「法律にもとづく行政」は近代国家の原則です。そこでこの授業では、教育法規の解説を中心に、教育行政の諸問題をとりあげて講義することにします。「教育行政学」においては、主として国レベルの教育行政を対象とします。とりあげる主な法令は、日本国憲法、「国際教育法規範」、教育基本法、国家行政組織法、文部科学省設置法などです。関連する重要判例についても検討することにします。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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授業の到達目標として、学生のみなさんがテキストの『教育小六法』を使いこなせるようになることをあげたいと思います。教員採用試験を意識してのことですが、教員にならない人にとっても市民として生活していく上できっと役に立つと思うからです。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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平常点(出席状況、レポート等による)50%、期末試験50%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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(1)テキスト:浦野東洋一ほか編『教育小六法・平成25年版』、学陽書房 (2)参考図書:樋口修資・著『教員・教職志望者のための教育法の基礎』、明星大学出版部 (3)課題図書:湯浅誠『反貧困』、岩波新書。阿部彩『子どもの貧困』、岩波新書。 白波瀬佐和子『生き方の不平等』、岩波新書。あるいはこれらに類する図書。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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大学設置基準第21条第2項に「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とすることを標準」とすると規定されています。この意味を考えて下さい。復習・予習が大切です。「課題図書レポート」に取り組んでください。上記「参考図書」で自学自修してください。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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新聞や教育雑誌を読み、教育行政・政策の動向や教育・学校の現実の問題に関心をもつこと。(新聞等を読み、スクラップ・ブックを作り、研究するとよいでしょう)。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 大日本帝国憲法と教育行政(一)〔森有礼の演説を読む〕 【第2回】 大日本帝国憲法と教育行政(二)〔修身教科書を読む〕 【第3回】 森有礼の演説・修身教科書についてグループ討論、研究レポート作成指導 【第4回】 学生による森有礼の演説・修身教科書研究レポートのPresentation 【第5回】 テキスト『教育小六法』の使い方、法とは何か、成文法と不文法、法の解釈 【第6回】 成文法の構造、法秩序の構成原理、憲法、条約、法律、政令、省令、告示、通達、例規 (「教育法制のあらまし」についての読後感想文を宿題とする。) 【第7回】 日本国憲法と教育行政・・・近代立憲主義、99条、硬性憲法、13条、23条、26条。教育を受けることはなぜ子どもの権利なのか。25条、26条、27条の関係をどう理解するか。 【第8回】 教育基本法逐条解説(一) 【第9回】 教育基本法逐条解説(二) 【第10回】 国家行政組織法、文部科学省設置法、教科書制度、教育財政制度 【第11回】 教育行政の特質と原理(政治的中立、宗教的中立、教育の自主性)、「国民の教育権」の議論、国旗・国歌問題等判例(宿題) 【第12回】 学生による判例研究レポートのPresentation 【第13回】 国際教育法規範と教育行政・・・世界人権宣言、A規約、B規約、児童権利宣言、子どもの権利条約、ILO/ユネスコ「教員の地位に関する勧告」 *この日の授業時に課題図書レポートを提出すること。 【第14回】 学生による課題図書レポートのPresentation 【第15回】 授業内テストとまとめをおこないます。(テキスト『教育小六法』、ノート、教材プリントを必ず持参すること。) 8.課題図書レポート作成要項 ・課題図書=上記「課題図書」の中から1冊選ぶ(「これらに類する図書」を含む)。 ・A4版、400字詰め、横書きの原稿用紙を使用すること。手書きとする(パソコン使用不可)。左上をホッチキスで綴じる。 ・次の構成とする。 表紙・・・授業科目名、授業の曜日・時限、課題図書名、学生番号・氏名を書く。 第1節・・・課題図書の内容を要約する。原稿用紙4枚にまとめること。 第2節・・・課題図書を読んだ感想、意見を書く。原稿用紙4枚にまとめること。 ・2冊(以上)読んだ人は、レポートを2本(以上)提出してください。(成績評価の際考慮します。)
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