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授業の内容(Course Description) |
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本講義では、明治維新から大日本帝国が解体するまでを取り上げる。わずか約80年間の期間に過ぎないが、その間の歴史は、急激な近代化、猛烈な勢いの国権の伸張、爆発的勢力の拡張と帝国の消滅という、きわめてドラマチックな変貌の連続であった。敗戦後65年を過ぎた今日、急激な膨張と消滅のこの時代がよかったか悪かったかでなく、ありのままに歴史に位置づける段階に来たのではないかと考えられる。 個々の事象を取り上げながら、なぜ地道で着実な道を歩めなかったのか、なぜ自己の等身大の姿を見ようとしなかたのか、なぜ自爆的最後をとげたのか、といった疑問にも目を向けながら、この時代のありのままを見つめたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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日本の近現代史の基礎的事項を理解し習得する。 1945年の敗戦という悲劇的結末がある近現代史について、80年間に起こった様々な歴史的事象を、その結末と関連づけて考えてみる態度を養う。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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出席回数が不可欠な要素である。中間テスト(25点)、最終テスト(65点)を実施し、総合的に評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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尾鍋輝彦『二十世紀』1
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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高校での日本史履修を前提として授業内容を組んでいるので、高校で履修しなかった学生は高校生並の素養を身につける学習をしておいてほしい。 授業ではレジメを配布するので、授業後、レジメをノートに書き写すことを希望する。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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国際化の時代においても、外国人は必ず日本及び日本史について聞きたがる。自国のことをきちんと理解し、相手に説明できなければ、真の国際交流は難しい。国際化の時代、これまで以上に自国史に対する知見が求められていることを理解してほしい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 戊辰戦争と明治新政府の成立 【第2回】 廃藩置県と新体制 【第3回】 士族の反乱と文明開化 【第4回】 自由民権運動と帝国憲法 【第5回】 日清対立と朝鮮問題 【第6回】 帝国憲法制定から日清戦争 【第7回】 義和団事件と日露戦争 【第8回】 元老政治の終焉と第一次世界大戦 【第9回】 大正デモクラシーと大正の政治 【第10回】 大正から昭和へ 【第11回】 激動する昭和 【第12回】 日中戦争と日本の孤立化 【第13回】 太平洋戦争 Ⅰ 【第14回】 太平洋戦争 Ⅱ 【第15回】 帝国の解体と新生日本の出発
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