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授業目標 |
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タンパク質は分子レベルでの生命機能を担っている。このタンパク質の機能は,進化の過程で精妙に選択された立体構造を通して発揮されている。タンパク質の立体構造はどのように決定されたか,立体構造がどのように機能と結びつくのかを解説する。
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2. |
授業概要 |
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1)タンパク質立体構造の階層性とタンパク質の構築要素ブロックとしてのアミノ酸 2)二次構造(αヘリックスとβストランド):水素結合の性質と役割 3)超二次構造(モチーフ):疎水結合とイオン結合の性質と役割, 4)三次構造:Ca結合モチーフ、四次構造・分子集合体(フィラメント,ウイルス) 5)タンパク質立体構造の観察法と決定法、基質やヌクレオチドとタンパク質の結合の仕方 6)タンパク質の動的な立体構造とその役割について述べる。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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この科目専用のノートブックを用意して下さい(出来れば糸で綴じてあるもの)。ルーズリーフは避けること。ルーズリーフはバインダーに納めてあっても試験には持ち込めません。 各回の授業計画をみて、該当する部分を、教科書を予め読んでノートブックの左側のページにまとめを書き込む。図があるときはすべてノートブックにスケッチを描き込んでおく。 ミニテストに備えること。授業計画に書いた範囲は必須で、この範囲の前後からも出題する可能性はあります。 右側のページは講義を聴いて書き入れるために取っておく。 英和辞典(リーダース英和辞典を推奨:理由は他の英和辞典では理系の用語があまり書いていない)を使って、教科書に出てくる英語の発音、アクセントを調べる。ミニテストでも英語のスペリングとアクセントの記入の問題を随時出題します。期末試験の問題Bとしても出題することがあります。
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4. |
授業計画 |
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1)タンパク質立体構造の階層性 2)タンパク質の構築要素プロックとしてのアミノ酸 3)二次構造形成と水素結合について 4)αヘリックス 5)βストランド 6)βバレル 7)超二次構造(モチーフ):疎水結合とイオン結合の性質と役割 8)三次構造:Ca結合モチーフについて 9)四次構造:分子集合体(フィラメント,ウイルス) 10)アクチンのフィラメント形成 11)アクチンフィラメント構造の特徴 12)アクチンフィラメントの機能を担っている部位(ヌクレオチド結合、ミオシン結合、トロポミオシン・トロポニン結合部位) 13)タンパク質立体構造の観察法と決定法、基質やヌクレオチドとタンパク質の結合の仕方 14)タンパク質の動的な立体構造とバイオインフォーマティクスの関係 15)タンパク質立体構造とコンピュータ・グラフィクス
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5. |
成績評価の方法、基準 |
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主に定期試験の結果で評価します。試験は問題Aはノート(綴じられたノートに限る、ルーズリーフはノートに貼り付けてある場合のみ持ち込み可能)を参照して解いてもよい。生物物理学1、タンパク質情報科学、生体エネルギーの講義ノートの持ち込みも可(レポートは不可)。ノートを持参しなかった場合はその旨を評点欄の下に理由とともに書いて下さい。問題Bは何も見ないで解答する。いづれも配点は50点、解答時間は30分。定期試験の成績がボーダーライン上にあれば、合否は試験終了直後に提出されたレポートの内容で決定します。レポートはA4のレポート用紙に全講義に関して,1回の講義の内容を数ページにまとめたものを(つまり全体で約30ページ),文章は黒の水性ボールペンで自筆で書き(挿絵や強調に他の色を使うのは構わないし,むしろ望ましい)、氏名・学籍番号を書いた表紙を添えて,左上に三カ所ホッチキス止めする。分厚すぎる場合は分冊して、全体をクリップ止めする。
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6. |
使用テキスト及び使用教材 |
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教科書:◎Essential細胞生物学第3版(南江堂,8,000円)の第2章,第4章(2版、初版を持っている人は買い換えは不要。但し,初版では章は,それぞれ2,5章なので注意) この教科書は、タンパク質情報科学、生物物理学1,生体エネルギーでも使っています。 参考書:生化学 第4版第2章(ストライヤー,トッパン) デモ用に分子模型などを使います。 カラー図解 アメリカ版大学生物学の教科書 第1〜3巻(ブルーバックス) 講談社 各1,500円
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7. |
その他 |
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この科目専用の受講用のノート(綴じられたもの)を用意すること(糸で綴じたノートが望ましい)。ルーズリーフに書いたものはバインダーに綴じても、試験には持ち込めないので注意。前回までのレポート(まだ綴じなくても良い),青と赤の筆記用具,鉛筆/シャーペン、定規,電卓を持参すること。 注意:ルーズリーフを束ねたものや、バインダーに綴じたものは提出できませんし,試験にも持ち込めません。
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