1. |
授業目標 |
|
生物物理学はDNAの二重らせんの発見や、タンパク質の原子構造の解明などに主導的役割を演じた分野である。生化学、分子生物学と並んで生物学の発展をリードしてきた。物理学は化学や数学と共に生物学の基礎であり、精密科学のリーダーでもある。一方で、医学・生物学はエネルギーの保存法則や電流の発見に大きな役割を演じた。この意外な事実は今では忘れられがちであるが、物理学と生物学の交流の重要性を物語るものである。この交流から生物物理学や分子生物学が誕生した。この科目ではタンパク質の基礎的な性質を理解し,タンパク質の物理的側面を実感し、新たな好奇心を引き出すことを目的とします。
|
2. |
授業概要 |
|
● タンパク質の検出:色素法または紫外吸収スペクトル法によって定量する。 ● タンパク質の結晶化:酵素タンパク質を結晶にし,形状,複屈折性を顕微鏡で観察する ● タンパク質立体構造のコンピュータ・グラフィックスによる観察 ● タンパク質の分子模型の作製
|
3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
|
この科目専用の実験ノートを用意して下さい(出来れば糸で綴じてあるもの)。ルーズリーフは厳禁。 実験計画をみて、該当する部分を、予め読んでノートブックの左側のページにまとめを書き込む。図があるときはすべてノートブックにスケッチを描き込んでおく。 初日にはこのシラバスに書いた課題をレポートとして提出する。 右側のページは実験の記録を書き入れるために取っておく。 英和辞典(リーダース英和辞典を推奨:他の英和辞典では用語があまり書いていない)を使って、実験書 に出てくる英語の発音、アクセントを調べる。
|
4. |
授業計画 |
|
リゾチームを材料として 次の項目を実習する。 ● タンパク質の検出:色素法または紫外吸収スペクトル法によって定量する。 ● タンパク質の結晶化:酵素タンパク質を結晶にし,形状,複屈折性を顕微鏡で観察する ● タンパク質立体構造のコンピュータ・グラフィックスによる観察 ● タンパク質の分子模型の作製
|
5. |
成績評価の方法、基準 |
|
実験報告書(レポート、A4版、上部左上をホッチキス留め、文章は黒の水性ボールペン、図はカラーペンシルなど可)を提出してもらい,このレポートと出席の状況を合わせて評価する。
|
6. |
使用テキスト及び使用教材 |
|
教科書:生物物理学実験指導書(実験書)を配布しますので、掲示に注意して下さい。 参考書:Essential 細胞生物学(南江堂)で、リゾチームに関して書かれている部分を検索して予習・復習すること カラー図解 アメリカ版大学生物学の教科書 第1〜3巻(ブルーバックス) 講談社 〜1.5千円
|
7. |
その他 |
|
その他実験ノート,実験衣,グラフ用紙(方眼、片対数)、青と赤の筆記用具,鉛筆/シャーペン、定規、関数電卓を持参のこと。対数関数,指数関数について復習しておくこと。 実験開始日までに下記の課題を解き予習レポートを実験開始日に提出する。 課題1 log(100), log(0.001), log(1), log(2), log(3), log(4), log(5), log(6), log(7), log(8), log(9), log(0) を求めなさい。求められないなら理由を述べなさい。 課題2 log(n) =A, log(m) = B, とする時,log(3n), log(nm), log(n/m), log(m/n), log(nm) をA, B で表現しなさい。表現できない場合があれば、その理由を述べなさい。 課題3 10^2, 10^-4, 10^0 を求めなさい。ただし、10^x は 10のx乗 を意味する。 課題4 10^n = a, 10^m = b, とする時,10^(n+m), 10^(n-m), 10^(m-n), 10^2n, 10^nm をa, b で表現しなさい。表現できない場合は理由を述べなさい。 課題5 リゾチームについて、エッセンシャル細胞生物学の教科書または同程度の教科書で触れている箇所をまとめて、A4で3枚以内のレポートを作成しなさい。
|
|