Web Syllabus(講義概要)

平成25年度

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離散代数(Discrete Algebra) 渡辺 隆治
2年 前期 専門基礎科目選必 2単位
【ヒューマン・前】 13-1-0455

1.
授業目標
 情報の誤りを検出・訂正する符号の仕組みの基礎を有限体に基づき理解すること、および、公開鍵暗号のひとつであるRSA暗号の仕組みの基礎を整数論に基づき理解することを目標とします。
2.
授業概要
 代数系、有限体、整数論についての入門レベルのコースであり、演算と代数系、半群と群、環と体、情報の伝達、符号の誤り、誤りの検出と訂正、有限体、ハミング符号、巡回符号、BCH符号、暗号、整数、素数と素因数分解、ユークリッドの互除法、1次不定方程式、合同式、フェルマーの小定理、RSA暗号から構成されます。
 講義と並行して演習を行います。宿題として出した演習問題については、その解答を板書により発表してもらいます。
3.
準備学習(授業時間外の学習)
 宿題として出した演習問題の解答を作成して、授業での演習に臨んで下さい。
4.
授業計画
【第1回】代数系     : 演算と代数系、半群と群
【第2回】代数系     : 環と体
【第3回】有限体と符号  : 情報の伝達、符号の誤り
【第4回】有限体と符号  : 誤りの検出と訂正
【第5回】有限体と符号  : 有限体
【第6回】有限体と符号  : ハミング符号
【第7回】有限体と符号  : 巡回符号
【第8回】有限体と符号  : BCH符号
【第9回】整数論と暗号  : 暗号、整数、素数と素因数分解
【第10回】整数論と暗号  : ユークリッドの互除法
【第11回】整数論と暗号  : 1次不定方程式
【第12回】整数論と暗号  : 合同式
【第13回】整数論と暗号  : フェルマーの小定理
【第14回】整数論と暗号  : RSA暗号
【第15回】総括、科目修得試験
5.
成績評価の方法、基準
 科目修得試験、演習問題の解答の板書発表によって、成績を評価します。
 宿題として出した演習問題を自力で解く力を身につけることが科目修得の基準です。
6.
使用テキスト及び使用教材
 教科書 :寺田文行,中村直人,釈氏孝浩,松居辰則 『情報数学の基礎』(サイエンス社)
 参考書 :上田徹 『あたらしい情報数学』(牧野書店)
 演習問題:LMSに掲載されているものを各自印刷して持参して下さい。
7.
その他
 科目修得試験では、参考資料等の持ち込みを禁止します。宿題として出した演習問題を中心に出題しますので、それらの復習を十分にして科目修得試験に臨んで下さい。
 再試験はレポートにて実施します。レポート課題は、授業時に宿題として出した演習問題の計算過程を詳しく記述した解答です。再試験手続き時に、教務チーム前のレポート箱に提出して下さい。