1. |
授業目標 |
|
社会調査とは、世間で生じているさまざまな出来事や人々の意識などを理解するために、現場に赴いて生のデータを収集し、それを分析する営みのことをいいます。学問研究のための技法でもありますが、マーケティングや広聴活動などの一環として、ビジネスや行政をはじめとする多くの分野で広く活用されています。この授業の目標は、社会調査の基礎的な知識と技術を身につけることです。 社会調査にもさまざまな手法がありますが、なかでも量的調査、つまりアンケート調査のような統計的な社会調査に焦点を絞ります。統計的な視点から人間と社会を捉えるセンスを磨きたいと思います。
|
2. |
授業概要 |
|
この授業は大別して3つのパートからなります。(1)社会調査の概略、(2)データ収集の技法、(3)データ分析技法の3つです。各パートごとに試験を実施し、理解度を確認しながら授業を進めていきます。実際に社会調査を行う際に必ず知っておきたい技法や概念はたくさんありますが、それらしっかりと習得できるようにしたいと思います。
|
3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
|
テキストの該当部分を読み予習してください。場合によっては宿題を課すことがあります。積み上げ式に理解を深めていく授業ですから、途中でわからないことがあれば必ず復習をしてください。
|
4. |
授業計画 |
|
【第 1 回】ガイダンス 【第 2 回】社会調査とは何か 【第 3 回】社会調査の種類 【第 4 回】社会調査のプロセス 【第 5 回】社会調査のデザイン 【第 6 回】第1回中間試験と解説 【第 7 回】実査の方法 【第 8 回】調査票の作成 【第 9 回】調査の実施とデータの管理 【第10回】第2回中間試験と解説 【第11回】サンプリング 【第12回】データの基礎的集計 【第13回】統計的推測 【第14回】変数間の関連 【第15回】定期試験と解説
|
5. |
成績評価の方法、基準 |
|
2回の中間試験と学期末の定期試験を行います。得点配分は第1回中間試験20%、第2回中間試験20%、定期試験40%、平常点20%とします。試験は持ち込み不可で行います。試験では授業内容の理解度と知識の応用力を、平常点では授業への積極的な参加を問います。
|
6. |
使用テキスト及び使用教材 |
|
轟亮・杉野勇編『入門・社会調査法』(法律文化社、2625円) をテキストとして使用します。授業に出席するときには持参してください。 自習用の副読本として、津島昌寛ほか著『数学嫌いのための社会統計学』(法律文化社、2940円)を推薦します。社会調査法のマスターに役立つ統計学を初歩から学ぶのに好適です。
|
7. |
その他 |
|
可能な限り第1回目の授業から出席してください。授業の進め方、推奨する学習方法、成績評価の方法と基準、受講にあたっての心得などを詳しく説明します。第2回目以降は履修者がその内容を理解していることを前提に授業を進めていきます。 本科目が統計的な量的調査を扱うのに対し、後期開講の社会調査法2では観察やインタビューなどの質的調査を扱います。両科目は独立した内容ですが、あわせて履修することをお勧めします。 履修者数の多寡などに応じて授業の進め方や評価方法に若干の変更を加える可能性があります。
|