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授業の内容(Course Description) |
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本講義では、近世の「くずし字」で書かれた史料を読み、理解できるようになるための基礎トレーニングを行います。さらに、取り上げる史料は当時、どのような意図をもって作成されたのか、その史料が有する機能や様式について、あわせて解説していきます。 近世の「くずし字」は、一見すると難解なような気がします。しかし予習と復習をしっかりと行えば、ある程度まで読めるようになります。地道な取り組みにはなりますが、近世史で卒業論文を書こうとする方には受講していただきたく思います。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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①「くずし字」の解読に必要な辞典の使い方を覚える。 ②かな文字を読めるようになる。 ③近世文書で頻出する語句や言い回し、文書の形式に慣れる。 ④史料に返り点を付し、書き下し文に直せるようになる。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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中間テスト(35%)、期末テスト(35%)、小テスト(20%)、出席(10%)により判断します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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下記のいずれかを使用して、予習と復習を行うのが望ましい。それぞれの特徴については、第一回の授業ガイダンスにおいて説明します。 林英夫監修『増訂 近世古文書解読字典』(柏書房、1972年) 児玉幸多編『くずし字用例辞典普及版』(東京堂出版、1993年)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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配布プリントの予習と復習
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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近世の「くずし字」を読めるようになるには、古文書を繰り返し読むことはもちろん、多くの古文書に接することも重要です。そのため、ある程度「くずし字」が読めるという段階より上を目指したい方は、「くずし字」の入門書も数多く出版されているので、それらを用いての独学が必要となります。その際、助力は惜しみませんので積極的に申し出てください。 本講義は、古文書学Ⅰ・Ⅱを通年で履修することを前提として進めていきます。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 授業の内容・進め方についてのガイダンス 【第2回】~【第4回】 かな混じりの文書を読む 【第5回】 かなの小テスト 【第6回】~【第9回】 幕府の文書を読む(老中奉書など) 【第10回】 中間テスト 【第11回】~【第14回】 幕府の文書を読む(起請文・法令など) 【第15回】 期末テスト
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