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授業の内容(Course Description) |
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特殊不法行為とは、被害者に損害賠償請求権を与えて被害者救済を図る不法行為のうち、民法が709条以外で特別の要件を定めた類型を指す。民法は、加害行為について、加害者以外の他人が賠償責任を負う場合、物の関与による責任が生じる場合、複数加害者が共同して責任を負う場合を定める。 さらに、民法以外の特別法が成立要件と責任について規定する場合がある。自動車事故により人身被害が発生する場合、国や地方公共団体に責任が生じる場合、製品の欠陥に起因して事故が起こり、損害が発生する場合などである。 この授業では、民法709条を中心とする一般不法行為の基礎的な知識を前提に、民法および特別法が定める特殊な不法行為類型を扱う。さらに、事務管理および不当利得についても、その基礎を学習する。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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不法行為法の授業と併せて不法行為の基礎理論を学習し、さらには事務管理、不当利得の基礎を学び、その上で、民法の体系的理解を深めたい。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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学期末試験により(100%)評価する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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吉村良一『不法行為法』(第4版)有斐閣 事務管理・不当利得については、授業において参考文献を提示する。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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復習を中心に、授業でのノートを参考にしながらテキストをよく読みこんでもらいたい。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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前期・不法行為法を履修していることを前提として授業を進める。テキストと六法を持参の上で授業に出席してもらいたい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション 【第2回】 不法行為法総説 【第3回】 監督義務者責任 【第4回】 使用者責任(1) 【第5回】 使用者責任(2) 【第6回】 土地工作物責任、動物占有者責任 【第7回】 共同不法行為(1) 【第8回】 共同不法行為 (2) 【第9回】 国家賠償法 【第10回】 自動車損害賠償保障法 【第11回】 製造物責任 【第12回】 事務管理 【第13回】 不当利得(1) 【第14回】 不当利得(2) 【第15回】 まとめと試験
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