1. |
授業の内容(Course Description) |
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この資源論IIでは、春学期の資源論Iに続いて、森林資源・水資源・土地資源について、一般に見落とされたり誤解されたりしがちな話題を取り上げて、平易に解説する。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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春学期の資源論Iと同様に、環境問題と表裏一体の関係にある天然資源の利用の実態について理解することによって、環境問題の理解に役立つようになることを目指している。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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試験(授業期間内)による。試験は、春学期の資源論Iと同様に、実際の授業への出席の成果を確かめることが目的である。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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独自の講義資料(教室で配布)により、講義形式で進める。この講義では、既存の文献よりも「生」の講義への知的反応を期待するので、あえて一般的な参考文献は紹介しない。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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講義資料に基づいて、次の講義の展開やポイントを予想するとともに、疑問点を明確にしておく(疑問を持てるということは重要な知的能力である)。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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この講義では、受講者が経済学・地理学などの専門知識を持っていないことを前提としている。単に知識として覚えるのではなく、「生」の授業に出席して、いささか風変わりかもしれない講義によって知的刺激を楽しみ、これまで知っているつもりだったことや一般的な通念にとらわれずに、視野を広げることが期待される。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ヨーロッパにおける森林の減少 *レバノン杉とフェニキア人/森林と豚 【第2回】 世界の森林資源 *なぜ熱帯林は減少しているのか?/なぜ冷帯林・寒帯林は減少しないのか? 【第3回】 世界の木材生産 *熱帯では薪炭材生産が多い 【第4回】 世界の木材貿易 *熱帯からの輸出は少ない/「丸太輸出禁止」の誤解 【第5回】 日本の森林資源と木材需給 *自給率の低下/熱帯からの輸入は少ない 【第6回】 日本の水資源とその利用① *水資源量とは?/取水量とは? 【第7回】 日本の水資源とその利用② *取水量の推移/水資源量と需要量の地域差 【第8回】 世界の水資源とその利用 *取水量のマジック/乾燥地域での水利用 【第9回】 資源としての食料 *穀物・いも類の生産効率/肉類の生産効率 【第10回】 日本の稲作の推移① *作付面積と収量との関係/籾米・玄米・精米 【第11回】 日本の稲作の推移② *配給/学校給食/生産調整 【第12回】 インドネシアの稲作の推移 *輸入から自給へ/「緑の革命」は悪いことか? 【第13回】 オーストラリアの土地資源と水資源① *土地資源評価の地域差 【第14回】 オーストラリアの土地資源と水資源② *農場の広さと豊かさとは無関係 【第15回】 総括
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