1. |
授業の内容(Course Description) |
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この経済地理学Ⅰでは、人口・環境・歴史をキーワードとして、経済活動・経済現象の地理学的な考え方について、一般に見落とされたり誤解されたりしがちな話題を取り上げて、平易に解説する。なお秋学期の経済地理学Ⅱでは、都市・産業・空間・地域をキーワードとして取り上げる。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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この講義では、経済学でしばしば見落とされているいくつかの視点や問題点を取り上げることにより、本来の経済学の理解に資することを目指している。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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試験(授業期間内)による。試験は、実際の授業への出席に基づく授業内容の理解とそれに対する知的反応を確かめることを目的とする。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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独自の講義資料(教室で配布)により、講義形式で進める。この講義では、既存の文献を鵜呑みにすることよりも、「生」の講義への知的反応を期待するので、あえて一般的な参考文献は紹介しない。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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講義資料に基づいて、次の講義の展開やポイントを予想するとともに、疑問点を明確にしておく(疑問をもてるというのは重要な知的能力である)。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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この講義では、受講者が経済学・地理学の専門知識を持っていないことを前提としている。また、単に知識として覚えるのではなく、「生」の授業に出席して、いささか風変わりかもしれない講義によって知的刺激を楽しみ、これまで知っているつもりだったことや一般的な通念にとらわれずに、視野を広げることが期待される。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 経済地理学とは? *経済学の中の経済地理学/地理学の中の経済地理学 【第2回】 人口の歴史的増加(世界)① *ヨーロッパ/アジア/アフリカ 【第3回】 人口の歴史的増加(世界)② *「人口爆発」の誤解 【第4回】 人口の歴史的増加(日本) *縄文期の人口/近世の人口 【第5回】 人口と経済発展 *マルサスの「人口論」は正しいか? 【第6回】 自然環境と経済活動① *地形と土地利用との関係 【第7回】 自然環境と経済活動② *気候と土地利用との関係 【第8回】 日本の交通網の歴史的変化① *近世の街道と水運 【第9回】 日本の交通網の歴史的変化② *近現代の交通網 【第10回】 日本の都市の歴史的背景 *城下町/高等教育・軍事 【第11回】 大都市としての江戸① *江戸は計画都市だった/地形との関係/水路の重要性/玉川上水 【第12回】 大都市としての江戸② *山手・下町・郊外/土地利用/江戸から東京へ 【第13回】 東京の拡大と鉄道網① *山手線は貨物線だった/蒸気鉄道・路面電車・郊外電車 【第14回】 東京の拡大と鉄道網② *地下鉄と高速道路/「都市計画はなかった」というのは誤解である 【第15回】 総括
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