1. |
授業の内容(Course Description) |
|
この講義では、地理教育における地誌の取扱いを念頭に、地域を理解するための基本的な事項を取り上げて平易に解説する。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
地理教育のための基本的な事項を理解するとともに、一般に見落とされたり誤解されたりしがちなものも多く取り上げて、知っているつもりのことや一般的な通念にとらわれずに、幅広い視点から柔軟に考える機会となることを目指している
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
試験(授業期間内)による。試験は、実際の授業への出席に基づく授業内容の理解とそれに対する知的反応を確認するためのものである。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
独自の講義資料(教室で配布)により、講義形式で進める。この講義では、既存の文献よりも「生」の講義への知的反応を期待するので、あえて一般的な参考文献は紹介しない。
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
講義資料に基づいて、次の講義の展開やポイントを予測するとともに、疑問点を明確にしておく(疑問を持つということは重要な知的能力である)。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
この講義では、受講者が地理学などの専門知識を持っていないことを前提としている。単に知識として覚えるのではなく、「生」の授業に出席して、いささか風変わりかもしれない講義によって知的刺激を楽しみ、視野を広げることが期待される。
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】 世界の広域的地域呼称① *オリンピックの「五輪」/五大陸・六大州/アジアは一つか? 【第2回】 世界の広域的地域呼称② *近東・中東・極東/「南洋」の拡大と消滅/東南アジアの登場と定着 【第3回】 人口増加の地域間比較① *アジア・アフリカとヨーロッパ/ヨーロッパと「新世界」 【第4回】 人口増加の地域間比較② *人口転換/「発展途上国の人口爆発」という言い方には要注意 【第5回】 地域区分① *先進国と発展途上国/世界の国々を単純に二つに分けることは無理であり不適切である 【第6回】 地域区分② *気候による地域区分/農業による地域区分 【第7回】 地域区分③ *等質地域と機能地域/万能の地域区分はない/歴史の時代区分との比較 【第8回】 日本の地方区分 *地理教育における伝統的な区分/官庁・電力・鉄道などによる現実の区分 【第9回】 都道府県と市町村 *「国」から「府県」へ/市町村の成立と変化 【第10回】 都市と都市圏① *都市圏とは?/ロンドンとパリ/アメリカの都市圏 【第11回】 都市と都市圏② *日本の都市と都市圏 【第12回】 地域の説明の難しさ① *ブラジルといえばコーヒー?/オーストラリアといえば羊毛? 【第13回】 地域の説明の難しさ② *日本をどう説明するか?/パプアニューギニアをどう説明するか? 【第14回】 地誌と地理教育 *「世界一周・日本一周」型地誌の功罪/地理教育の今日的課題 【第15回】 総括
|