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授業の内容(Course Description) |
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西洋近代の教育思想の流れを概観し、子どもの教育を身分制共同体への適応においてではなく、学校において意図的に行うようになった歴史的経緯を詳述する。その上で、19世紀末から20世紀初頭にかけて、欧米及び日本において展開された新教育運動の概要を説明し、生活者としての子どもの自立、自己活動、問題解決的学びを切り拓こうとした新教育の思想を詳しく説明する。そこには、「書物中心の学校」から「生活中心の学校」への学校観の転換が見られる。その上で、情報化し、消費生活化した現代社会において、子どもの発達を促す場としての学校空間を、家庭、地域との協働のもとで、どのように構築していくのかという問題を、理論的、実践的視点から詳しく説明する。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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・主に西洋近代の教育思想の歴史をたどりながら、人間形成思想の発展と中等教育学校の成り立ちを理解し、受講生が近代教育思想と学校教育の構成原理を説明できる力を養成する。 ・新教育の運動と思想の展開を詳しく学習する中で、青年期の発達、自己活動、学び、社会参画を、学校を含む社会の全体で援助しようとする近代の教育思想の原理を具体的に説明できた上で、その知見を学校現場で生かせる実践力を養う。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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出席状況を重視し、授業への参加度、レポート提出、試験等の結果を総合的に判断する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:高橋勝『学校のパラダイム転換』川島書店、1997年 参 考 書:福沢諭吉『学問のすゝめ』岩波文庫、2008年 高橋勝『文化変容のなかの子ども』東信堂、2002年 〃 『経験のメタモルフォーゼ』勁草書房、2007年 高橋勝編著『子ども・若者の自己形成空間』東信堂、2011年 〃 『教職用語辞典』一藝社、2008年
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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教養、発達、新教育運動、自己活動、近代学校といった、近代教育学の中核をなす教育用語の一つ一つを自分で正確に説明できるように、教育雑誌や新聞の教育欄には日頃から目を通すようにして下さい。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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毎回出席をとり、各授業の終わりに、今日の講義内容のポイントは何か、もっと知りたいこと、わからないことなどを尋ねたり、リアクションペーパーに書いてもらうので、積極的に授業に取り組むこと。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 社会化と教育 「無意識的社会化」と「意識的教育」の違いを考える 【第2回】 近代教育思想の成立 自立、発達、自己活動という子ども像 【第3回】 J.-J.ルソーにおける「子ども」の発見 ルソー『エミール』を読む 【第4回】 自己成長する子ども・援助する教育 【第5回】 前近代社会の人間形成 ― 〈親方ー徒弟〉関係 【第6回】 近代社会の教育―〈教師ー生徒〉関係 【第7回】 近代学校の成立と実学主義思想 福沢諭吉『学問のすすめ』を読む 【第8回】 知は力なり 教養、知識・技能、学力を考える 【第9回】 J.デューイの実験学校 デューイ『学校と社会』を読む 【第10回】 子ども・若者の社会参加 市民としての子ども・若者 【第11回】 青年期のアイデンティティ形成 〈自分探し〉から社会参加へ 【第12回】 〈自ら学ぶヒト〉(ホモ・ディスケンス)としての若者 他者に出会う旅 【第13回】 国際比較から見た日本の中・高校生 【第14回】 若者の自立と状況参加型学習 【第15回】 まとめ
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