1. |
授業の内容(Course Description) |
|
わかっているつもりでも、いざ、説明しようとすると非常に困難なのが、私たちの母語です。ことばは、身近すぎて、改めて考えるまでもない、という印象を与えます。しかし、実際は、奥の深い問題点がいろいろあり、まだ、解明されていないことも数多いのです。 この授業では、日本語を中心に、様々な言語に関する研究を紹介し、いっしょに考えて行きたいと思います。特に、日本語を第二言語として学ぶ人々のために工夫された「日本語教育」のための日本語の分析は、中学や高校で学んだ「学校文法」が大嫌いだった人にも、面白いと感じてもらえると思います。 前期は言語とコミュニケーション、音声や語彙を中心に、展開する予定です。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
日本語についてのこれまでの、基本的な研究成果に広く接し、自分なりに、日本語に関する様々な問題を分析する視座を持つこと。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
毎回、短い感想を書いてもらいます。平常点と感想を合わせて、50% 2回予定しているレポートが合計で 50%
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
教科書ではなく、参考文献として 『入門ことばの科学』大修館書店 『現代日本語学入門』明治書院
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
毎回、授業の終わりに、次回のテーマの簡単な解説をする予定です。興味のある人は、そのときに紹介する文献などを読んでください。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】 授業説明、世界の言語と日本語(1)言語とは何か、コミュニケーションと言語 【第2回】 世界の言語と日本語(2)動物の伝達と言語の違い、言語の特徴 【第3回】 世界の言語と日本語(3)言語の系統、世界の言語のグループは? 【第4回】 世界の言語と日本語(4)日本語の特徴、日本語に似た言語は?日本語の系統は? 【第5回】 音声について(1)音声の基礎知識、言語音はどうやって作られているか 【第6回】 音声について(2)音韻論、音素、英語のpaと中国語のpaと日本語のpa 【第7回】 音声について(3)音声の変化、日本語の昔の音の体系? 【第8回】 アクセントとイントネーション 【第9回】 語彙について(1)ものと名前 ものが先か、名前が先か 【第10回】 語彙について(2)語彙の変化 飯(メシ)は下品でご飯が下品じゃないのはなぜ 【第11回】 語彙について(3)単語の意味とは何だろう 【第12回】 文法=単語について(1)品詞とは何? 【第13回】 文法=単語について(2)活用とは? なぜ、動詞は活用するのだろうか 【第14回】 文法=単語について(3)副詞のさまざま 「とかく」「ともかく」「とにもかくにも」語彙化 【第15回】 文法=単語について(4)助詞について 「について」「にとって」=助詞相当句 文法化
|