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授業の内容(Course Description) |
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本講は、風俗史 I に続き、東アジアの比較生活文化史の視点、とりわけ食の文化史の視点を取り入れて比較日本風俗史を講義します。 「風」は「てぶり」、「俗」は「ならわし」とされますが、生活文化における「てぶり」や「ならわし」の比較を、主に東アジアの視点から追求し、又その由来や範囲を理解することは、風俗史の中心的問題を理解することに当たるものです。 風俗史は、もとより世界風俗史、アジア風俗史、あるいは日本風俗史などのことでもありますが、列島各地の風俗でさえ地域それぞれに異なるところは大きく、決して一様ではありません。これをふまえつつより広い東アジアの中で比較する視点から列島の日本風俗史として、大局的な「てぶり」「ならわし」の由来を歴史的に理解することを目的にします。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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風俗史Ⅰに続き、食の文化史の視点を取り入れた比較日本風俗史をまず習得します。次に今日の日本人のライフスタイルを認識し自覚します。さらに第三に日本史が日本と世界の相互理解の学であるという根本の理解に及んぶという基礎的認識を獲得します。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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第1に、各回の授業での講義感想文などが真摯に記載され、提出されているか、授業出席点として30%、 第2に、3回の小テストにおいて、問題への解答が的確な内容であるか、このでき如何を70%、計100%の方法で成績を評価します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:大塚 滋『食の文化史』(中公新書NO417 ¥660+税、この書は絶版になったため続編の北岡正三郎『物語食の文化』中公新書NO2117 ¥940+税を購入してください)また古書での入手をおすすめします。 参 考 書:柳原一成ら『ニッポンの縁起食』(NHK出版) 荒野泰典ら『アジアのなかの日本史』(Ⅵ文化と技術 東京大学出版会)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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予習は、受講に際して、授業計画に従って扱う該当個所を読了して参加する必要があるからです。復習は、小テストを第5回、第10回、第15回の三回にわたり行いますので、そのためにもいつも心がけて行って下さい。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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テキストを入手し、持参して受講下さい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 「風俗史とは何か」を概説し、テキスト「食の文化史」や掲げた参考書について説明する。 【第2回】 テキストの目次「肉食の文化史」「豚肉の考現学」についてを扱う。 【第3回】 テキストの目次「鶏肉ものがたり」「魚と日本人」について扱う。 【第4回】 テキストの目次「菜食民族」「野菜と欧米人」について扱う。 【第5回】 テキストの目次「米食の歴史」について扱う。第一回小テストを行う。 【第6回】 テキストの目次「めん類の文化史」について扱う。 【第7回】 テキストの目次「パンを食べる人」「牛乳と文明」について扱う。 【第8回】 テキストの目次「バターの話」「醤油文化」について扱う。 【第9回】 テキストの目次「おせち料理」「手作りへの回帰」について扱う。 【第10回】 テキストの目次「日本の味と香り」について扱う。 第二回小テストを行う。 【第11回】 テキストの目次「洋食化のままごと」について扱う。 【第12回】 茶の話を扱う。 【第13回】 日本料理の話を扱う。 【第14回】 酒の話を扱う。 【第15回】 日本風俗史の概観を行う。第三回小テストを行う。
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