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授業の内容(Course Description) |
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国際経済は新興諸国やBOPと呼ばれる途上国が世界の市場として参入するようになって一層のグローバル化の波に洗われている。2002年のITバブル崩壊や2007~8年の金融危機を経てかつて90年代に風靡した米国発のグローバル・スタンダ-ドに対する反省が世界の資本主義を変貌させつつある。このような変化の主役は多国籍企業である。 地理的な視点では北米、欧州、日本、新興国という4つの区分で経済体制モデルの違いが次第に明確になっている。これを経済の発展段階や資本主義モデルの多様性という風にも捉えられる。このような世界的な企業経営比較の前提として主要国地域、米国、欧州(英・独・仏・伊など)、日本、旧中東欧社会主義諸国、新興国(中国・東アジア・南米・印・アラブ・ロシア)、途上国(アフリカ)の経済体制モデルの特徴を紹介する。この上で企業の経営内部の方の違いの比較に入っていく。経営理念、経営組織、経営戦略、企業統治、などのテーマに沿って見ていきたい。それを同時に経営学の理論的系譜を踏まえながら考えていきたい。 毎回、順番に事前に選択したテーマをみんなの前で発表して討論する。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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主要国の経済体制モデルの違いを学ぶ。それを踏まえて企業経営モデルの違いを見ていきたい。 国別の経営モデルの違いがなにに基づくのかを解明すること。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験60点、小テスト20点、出席・受講態度20点
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:『多国籍企業のグローバル価値連鎖』中央経済社 テキスト:『21世紀の国際経営学入門』瀬藤澄彦著 彩流社 参考文献:『コーポレートガバナンス入門』深尾光洋著 ちくま新書 参考文献:『技術経営の挑戦』寺本義也・山本尚利著 ちくま書房 テキスト・参考文献:新聞・雑誌の記事
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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・事前に必ず教科書に目を通す。 ・授業終了時に小テスト実施の場合のテーマを指示するのでしっかり復習する。 ・前回授業内容の小テーマに関し小テストを実施することもある。 ・授業内容を現実の事例を観察するためジェトロ・ビジネス・サポートセンターや都内外資系企業を訪問する。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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・事前に次回の授業テーマを教科書などを通じて予習して来て欲しい。 ・授業内容に対応した具体的事例を次回までに考えてまとめて簡単に発表していただきたい。新聞、雑誌、TV、ネットなどで探して欲しい。発表は日本語でも英語でも結構である。 ・なるべく英語でもどう表現するのか常に心がけて欲しい。将来、必ず役に立ちます
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス 【第2回】 世界経済の変化 新たな国際ビジネス・プレーヤーの登場 【第3回】 世界の経営比較ー資本主義モデル 国際経営の比較をどうアプローチするか 【第4回】 経営学理論の歴史的系譜 1 【第5回】 経営学理論の歴史的系譜 2 【第6回】 経営学理論の歴史的系譜 3 【第7回】 世界のビジネス・ランキング 国際競争力・世界の地域別・国別の経営比較 【第8回】 国際経営の発展形態・規模の比較 多国籍企業・中小企業・公企業 【第9回】 世界のビジネス・リーダー 【第10回】 北米モデル 経営学の誕生の地 【第11回】 欧州モデル 人間関係と社会学の立場 【第12回】 新興国モデル 家族・部族・仲間 非合理世界 【第13回】 BOPモデル 貧困モデル 【第14回】 女性経営モデル 女性比率と収益率 【第15回】 まとめ 後期の重点テーマ 経営の国際比較:戦略・組織・提携・技術経営・現在の焦点(新会計制度・バーゼル3)、異文化経営、トランスナショナル企業
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