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授業の内容(Course Description) |
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世界の金融・財務面における潮流は「リスクとリターン」という1点に集約される。企業経営とはリスクを取ることであるが、経営者にはリスクの適正な計測と適切な管理(マネジメント)が求められ、同時にそのリスクに合ったリターンの追求がなければ企業の存続はあり得ない。 本授業は、企業経営におけるコーポレ―トファイナンス(企業財務)を志向する学生を意識したもので、社会に出た時にそのまま役立つことを目的としている。したがって、理論のための理論を論じるものではない。現実に使える理論に絞り、いかに経営戦略の立案とその実践に生かすかという観点を中心としている。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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企業人・起業人として、最低限押さえておかなければならない企業経営のトータルリスク管理の「実務」と、その背景にある「理論」を理解することを目標とする。 前期は、企業を取り巻く国際環境の変化、企業経営における基本命題、企業経営のトータルリスク管理を理解する。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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事前予習とそれに基づく討論をおこない、レポートなどの提出を求めるので、授業には必ず出席し、議論に積極的に参加することを最も重視して評価を行う。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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(1)参考書 a.岩瀬泰弘『企業価値とリスクキャピタル』千倉書房(2010年) b.津森信也・大石正明『経営のためのトータルリスク管理』中央経済社(2005年) (2)資料 必要に応じて資料を配布する。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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指定した参考書を事前によく読み、分からない点をあらかじめ整理しておくこと。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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企業経営の本質を理解するには『企業価値の創造と経営リスクの管理』の知識が必要である。多くの学生諸君の受講を期待している。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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授業は概ね次のように行なう予定であるが、進度状況や社会情勢の変化により変更することがある。 【第1回】 オリエンテーション 【第2回】 企業を取り巻く環境変化(1)経営環境の変動 【第3回】 企業を取り巻く環境変化(2)国際財務報告基準 【第4回】 企業を取り巻く環境変化(3)BIS規制 【第5回】 企業を取り巻く環境変化(4)金融制度改革法 【第6回】 企業を取り巻く環境変化(5)株式持合いの解消 【第7回】 企業経営の究極の課題 【第8回】 企業価値の本質 【第9回】 価値創造の意味と課題 【第10回】 必要な自己資本額 【第11回】 株主が期待する利益 【第12回】 経済的利益と経営管理(評価)指標 【第13回】 キャッシュフローの重要性 【第14回】 ケーススタディ 【第15回】 まとめ(論点の整理と総括)
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