Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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日本観光史 安田 慎
選択必修  2単位
【観光経営】 14-1-1130-3398-08

1. 授業の内容(Course Description)

 我々が普段何気なく行っている観光旅行は、さまざまな歴史的経緯によって形成されてきた、ひとつの歴史的産物である。観光の歴史を学ぶということは、ただ過去の遺産を知るだけでなく、現代の観光がいかに運用されているのかを知ることでもある。
 そこで本講義では、文化としての日本観光の形成と発展を、明治から昭和を中心に、論じていく。国際観光の影響を受けつつも、独自の発展を遂げてきた日本の観光を追っていくことで、日本社会における観光の位置づけと、世界観光における日本観光の位置づけを、文化史的に示したい。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ・日本の観光の歴史に関する基本的知識を身に付ける。
 ・観光産業や文化に関する基本的構成要素とシステムを理解し、説明することができる。
 ・日本観光について調べる際の基本的手法を身に付ける。
 ・日本観光史を、世界観光史との関わりのなかで論じることができる。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 成績評価内容については、初回に詳しく説明する。必ず初回の講義に出席すること。
 ・毎回の講義ノート提出:60%
  *前回の内容をまとめたもの(A4で1枚程度)を、講義毎に提出して貰う。なお、内容を満たさない場合には、欠席として扱う。反対に内容が優秀な場合には、別途加点を行う。
 ・期末テスト:40%
  *全て記述式で行う。なお、講義ノートを規定回数以上提出していない場合には、自動的に受験資格を失う。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 ・講義内容については、毎回パワーポイントと配布資料を用いて授業を進めるため、テキストは指定しない。
 ・講義資料については、全てLMSにアップする。
 ・参考文献については、初回に参考文献表を配布する。受講者自身が積極的に読み進めることを期待する。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 日本観光の歴史遺産たちは、今でもさまざまな場に埋もれています。講義の前後に自分で調べ、自分の足で実際に現場に赴き、自分の五感を通じてそれらのものを体感することを強く望みます。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 ・授業を生かすも殺すも皆さん次第です。常に主体的な態度での受講を望みます。
 ・日本観光の歴史は講義のなかで完結するものではありません。積極的に自分自身で調べて、日本観光の歴史を明らかにすることを強く望みます。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 近代観光の前夜-江戸時代の観光
明治・大正の観光史を見る
【第3回】
 ♪汽笛一声新橋ヲ-文明開化のなかの日本の観光文化
【第4回】
 小林一三と阪急電鉄株式会社-日本におけるレジャー文化の創始者
【第5回】
 修学旅行の誕生-近代神道国家・日本のための観光
【第6回】
 そして若者は大陸を目指す-戦前日本の国際観光
昭和の観光史を見る
【第7回】
 思いは西洋-戦後と国際観光のはじまり
【第8回】
 慰安旅行の誕生-会社が創り出した日本の観光文化
【第9回】
 国民が沸いた日-東京オリンピックと大阪万国博覧会
【第10回】
 Discover Japan-日本最大の観光プロモーション・キャンペーン
【第11回】
 アンノン族と女性観光客たち-皆さんの母親はこうして旅をした...!?
【第12回】
 カニ族と男性観光客たち-皆さんの父親はこうして旅をした...!?
【第13回】
 リゾート地の功罪-全国総合開発計画のなかの観光
平成の観光史を見る
【第14回】
 モノからヒトへ、そして関係性へ-平成の観光文化
【第15回】
 講義のまとめ-日本観光の未来