Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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財政学B 鈴木 勝康
選択  2単位
【法律】 14-1-1210-1976-04

1. 授業の内容(Course Description)

 秋期においては、安倍政権の「アベノミクス」といわれる経済政策や成長戦略とともに消費税引上げ等に伴い社会保障を含めた歳出や税制論議を連日のように新聞、テレビ等で報道されることが予想される。この論議を理解する上で必要な基本的理論フレームをマクロ経済理論や財政学の視点から解説。現実に生じている経済、財政・税制の諸問題について自ら考察・思考できるよう視座を提供する。
 春、秋の講義を通じ、憲法(第4章国会、第7章財政)、財政法、税法等の経済財政関係の主要行政諸法等の理論的・実践的背景について理解を深める。また、行政を志す方々を含め就職に資することはもとより、広く一般国民としての基礎的知識の涵養を目指す。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ①現代経済社会の諸問題に対し、マクロ経済学、財政学の基本を理論的に理解した上で、現下の経済政策、財政や税制に関する諸問題を把握し考察・思考できる基礎力を涵養する。
 ②経済財政政策、税制、行政を企画立案する際の理論的・実践的バックグランドについて理解を深め、現代経済社会の諸問題に対し将来の指針を見出して自ら見解を述べられるようにする。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 授業の参加状況等を重視し、定期試験の結果を加味して総合的に評価する。
 (注)毎回の授業の中で出席確認をかねて定期試験で出題する問題を紹介することとしている。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 教材に『究極のマニフェスト・ノート』(2013年大倉出版発行)を使用しますので予め購入しておいてください。
 (注)なお、毎回、財務省作成の資料・パンフレット等、就職や公務員試験・資格試験などにも役立つ資料を適宜配布します。各自、配布資料を上記教材に添付することを勧める。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 日頃から新聞、雑誌などの財政関連の記事はもとより、経済、金融、ビジネス、社会面の記事にも目を通しておくこと。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

(1)①講義は基本的に毎回テーマごと完結しているが、各テーマは関連深いので原則として全ての授業に出席することが望ましい。
(注)第1回目の授業は特に重要で、授業の内容、方法、成績評価方法等について説明するので必ず出席してください。
②授業は質問を交えながら行います。いわゆる聴講型の講義ではありませんので積極的に議論や対話に参加してください。
(2)【関連科目】
①この講義の理解を憲法、財政法、税法等法学的観点から更に深めるため「現代法の諸問題A・B/I・II」を同時に履修することを強く勧めます。
②この講義を通し経済財政政策、税制等公共政策のバックグランドへの理解を深め、今後、憲法(第7章財政等)、税法、行財政諸法など幅広く履修することを期待したい。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 序:財政学と「アベノミクス」
  ~授業の進め方とガイダンス~
【第2回】
 経済と財政(1)
  ~国民経済と予算・税制~
【第3回】
 経済と財政(2) 
  ~成長戦略と予算・税制~
【第4回】
 国民経済の将来と公債の負担 
  ~プライマリー・バランス論~
【第5回】
 我が国と諸外国の財政健全化努力
【第6回】
 少子高齢社会と財政(1)
  ~年金・医療・介護~
【第7回】
 少子高齢社会と財政(2)
  ~税・社会保険料と国民負担~ 
【第8回】
 租税原則と課税理論
  ~所得・資産課税と消費課税~
【第9回】
 租税原則と経済活性化・成長戦略 
  ~租税特別措置の課題と役割~
  (住宅減税措置、生命保険料控除等)
【第10回】
 公共投資と財政
【第11回】
 農業政策とTPP
【第12回】
 国の財政と地方財政
【第13回】
 行財政改革の諸課題
【第14回】
 財政政策と金融政策
【第15回】
 総まとめ ~将来の日本のために~