Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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保育の心理学 I 杉本 真理子
選択  2単位
【こども教育】 14-1-1333-0295-09

1. 授業の内容(Course Description)

 本科目は、保育士養成課程の「保育の対象の理解に関する科目」の1つとして開設されています。まず第1に、乳幼児の発達についての心理学の基礎的知識を学び、子どもへの理解の基とします。第2に、生涯発達全体を概観した上で、保育士が関わる乳幼児期の経験の重要性を理解します。第3に、その他の保育実践に関わる心理学的知識を学び、将来の保育実践に生かしていくことを目指します。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ①乳幼児の発達について心理学的知識を得る。
 ②生涯発達における乳幼児期の経験の重要性を理解する。
 ③発達的観点からの子ども理解の態度を養う。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 毎回の授業参加の態度(感想・授業内小レポート)(40%)と、期末試験(60%)で評価する。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキスト:使用しません。
 参考文献:無籐隆・清水益治編著『新保育ライブラリ 保育心理学』北大路書房、内田伸子・臼井博・藤崎春代『ベーシック現代心理学 乳幼児の心理学』有斐閣
 上記以外の参考文献は、授業に沿って紹介していきます。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 ①毎回の授業内容をノートにまとめ、心理学的知識が保育にどう生きるか考える。
 ②日常生活で子どもに関心を持ち、子どもをよく観察し、記録する。宿題が出ます。
 ③積極的に関連文献を読み、その意味を考える。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 保育士養成課程1年配当の必修科目ですから、子ども理解を深めるため、楽しい授業にしていきましょう。授業で話される内容を聴きながら、実際の子どもの姿を思い浮かべ、その様子の発達的意味を考えていくため、日常的に目にした子どもの様子を書き留めておくと良いでしょう。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 ①導入:様々な子どもの姿、②受講上の注意
【第2回】
 ①発達観・子ども観の変遷と保育観、②子どもの発達を理解することの意義
【第3回】
 胎児期・新生児期の発達
【第4回】
 乳児期の発達 ①愛着の発達、②基本的信頼感の獲得、③初期経験の重要性
【第5回】
 身体的機能と運動機能の発達
 〈宿題〉乳幼児を観察し、記録する。
【第6回】
 幼児期の発達 ①他者との関わりの発達、②自律に向けて
【第7回】
 幼児期の発達 ③認知の発達、④言葉の発達と社会性
【第8回】
 乳幼児の発達的特徴と玩具の役割
【第9回】
 観察記録をグループで議論し、乳幼児の行動と大人の働きかけについて考える。
【第10回】
 観察記録のグループの議論を、クラスで発表し、共有する。
【第11回】
 学童期の発達 ①認知の発達、②仲間関係、③有能感と劣等感
【第12回】
 青年期以降の発達 ①心身の激変、②アイデンティティーの形成、③成人期・老年期の発達、④生涯発達と発達援助
【第13回】
 保育の中での育ち ①自ら環境に関わっていく子どもたち ②他者との関わりで育っていく子どもたち
【第14回】
 ①保育者の役割 ②保育に役立てる心理学的知見 
【第15回】
 ①まとめ ②試験
 講義内容の順序については、クラスの状態により、変更することがあります。