Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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図画工作科概論 髙柳 星
選択  2単位
【こども教育】 14-1-1333-1581-01

1. 授業の内容(Course Description)

 絵画的、造形的な表現に限らず、小さな子どもたちは息を吸うように外界を取り込み、自分の思いやイメージを表現しながら成長します。表現を抑圧されることは息苦しく、表現を拒否されることは自分を否定されると同じくらいに悲しいことです。「はじめての集団生活において子どもの表現の育ちをいかに支えるか」という課題に向きあい、誰もが表現を楽しめるように援助を探究することは、保育者の専門性と不可欠なものです。造型表現について深く学ぶことは、その専門性を高めることにつながります。
 図画工作概論では、幼児期の子どもたちの糧となり表現を支える手だてとなる「造型表現」について理解する為に"何を学ぶのか・なぜ学ぶのか・どのように学ぶのか"を明確にしたいと考えました。実際の乳幼児の作品を鑑賞しつつ、すべての子どもたちが表現を楽しむための"指導法"について学びます。受講者自身の表現力や自由な発想、感受性を養うことを目指します。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 保育者自身が、描くこと作ることの楽しさを体験できるように毎回、描画工作の実習を行い、表現力、発想力を高めていく。又、作品鑑賞をとおして自分とは異なる表現から学び、子どもの美術表現活動の導入、展開、評価などを学習する。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 1.5回以上の欠席は単位を取得できません。
 2.授業態度
 3.実技作品(技術・創意工夫)
  以上3点の総合評価

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 『幼稚園教育要領』
  講義の際、資料を配布する。
 『保育をひらく造形表現』 槇 英子著 萌文書林

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 ・展覧会(子どもの作品展・好きなアーティスト)を観賞する。
 ・普段から、手づくりでプレゼントを作ったりカードを書いたりする。
 ・子どもたちと遊んだり、描いたり作ったりする機会があれば積極的に参加する。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 ・18色以上の色鉛筆とBの鉛筆を持参すること。
 ・古新聞1日分を提出すること。
 ・15回の授業の中で、15個の作品を仕上げる予定です。履修する皆さんには出来るだけ主体的・積極的に行動してほしいです。事前に指示するので、忘れ物がないようにして下さい。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 造形表現の意義
  園の看板
【第2回】
 造形表現の発達論1
  クラスの表札
【第3回】
 造形表現の発達論2
  運動会のポスター
【第4回】
 造形表現の発達論3
  屋内のあそび
【第5回】
 子どもの描画の特徴とその背景
  紙工作
【第6回】
 発達に応じた援助
  色彩の構成
【第7回】
 発達過程に見られる個人差
  色をつくる
【第8回】
 指導のねらい
  抽象的な表現
【第9回】
 保育者の役割り
  スパッタリング
【第10回】
 指導形態
  折り染め
【第11回】
 間接的な援助
  うちわ
【第12回】
 直接的な援助
  物語りの絵(下絵づくり)
【第13回】
 表現の動機づけと意欲
  物語りの絵(水彩画)
【第14回】
 各々の絵の目的
  紙粘土
【第15回】
 つくる体験を豊かにする
  万華鏡