Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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教育学演習 II 中島 繁雄
必修  2単位
【教育文化】 14-1-1333-3355-03

1. 授業の内容(Course Description)

 算数科教育の推進を目指し,「数学的な考え方」の育成について,以下の観点から研究を進めます。
1.第1学年から第6学年で,「内容としての数学的な考え方」,「方法としての数学的な考え方」の育成を図る算数科の授業設計の創造と,それらの目標と評価規準の作成,評価方法等の工夫改善を目指す。
 ア.すべての学年で,「A数と計算」,「B量と測定」,「C図形」,「D数量関係」の4領域について,「数学的な考え方」を育成する算数科の授業を創造する。
 イ.算数科学習指導の在り方について,研究協議会を設け,「数学的な考え方」を育成するための学習形態,指導方法,評価方法,ICT機器の活用等について考察し,工夫改善した算数科の授業を創造する。

2.京都市と連携し,学生が作成した算数科学習指導案に基づき,京都市の教員が授業実践する。その実践の逐語記録を作成し、「数学的な考え方」の育成という観点から授業分析を行い,成果と課題についてまとめる。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 この演習で,「数学的な考え方」を育成する算数科の授業設計の在り方について調査・研究し,適切にまとめるとともに,個々の取組内容を発表したり、グループ協議や全体討議したりする活動を通して,以下に示す基礎的な素養を身に付けます。
1.「数学的な考え方」の具体的な考え方に関する知識の習得
2.「数学的な考え方」の育成を目指す授業設計力
3.逐語記録を作成する技能並びに授業分析力
4.コミュニケーション能力

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 主体的な学びと積極的な参加を重視します。以下の4点で,総合的に判断します。
1.算数科学習指導案(細案)の作成(関心・意欲・態度),(思考力・判断力・表現力)...50%
2.授業記録(逐語記録)の作成及び授業分析(技能)...20%
3.グループ協議,全体討議の積極的な参加(プレゼンテーション力),個人発表(表現力)...30%

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは学生との話し合いで決定するとともに,参考文献は適宜紹介する。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 この演習では,課題解決への情報収集,レポート作成等,授業外での学習が不可欠となるので留意すること。
 授業で学んだことを,深め,拡げること。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 以下のことに積極的にかかわることのできる学生を望んでいます。
1.欠席や遅刻はしない。
2.課題を明確にし,自ら進んで解決に向けた取組をする。
3.共通課題について,グループ協議や全体討議に積極的に発言する。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 演習のオリエンテーション(目的,内容,方法,評価)
【第2回】
 「方法としての数学的な考え方」,「内容としての数学的な考え方」について,発表,グループ協議
【第3回】
 「数学的な考え方」を育成する算数科学習指導案(全学年24単元)をグループで作成1
【第4回】
 「数学的な考え方」を育成する算数科学習指導案(全学年24単元)をグループで作成2
【第5回】
 領域「A数と計算」における算数科学習指導案の内容発表,全体討議(「数学的な考え方」の観点から) 
【第6回】
 領域「B領と測定」における算数科学習指導案の内容発表,全体討議(「数学的な考え方」の観点から)
【第7回】
 領域「A数と計算」の模擬授業及び研究協議会(グループ協議後,全体討議)1
【第8回】
 領域「C図形」における算数科学習指導案の内容発表,全体討議(「数学的な考え方」の観点から)
【第9回】
 領域「D数量関係」における算数科学習指導案の内容発表,全体討議(「数学的な考え方」の観点から) 
【第10回】
 領域「C図形」の模擬授業及び研究協議会(グループ協議後,全体討議)2
【第11回】
 京都市の教員による授業の逐語記録の作成1
【第12回】
 京都市の教員による授業の逐語記録の作成2
【第13回】
 逐語記録の結果の分析(成果と課題)について研究協議(全体討議)
【第14回】
 算数科学習指導案の再構成
【第15回】
 再構成した算数科学習指導案,研究協議会の記録等の総括的なまとめ