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授業の内容(Course Description) |
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紀元前1世紀のローマでは、有力政治家たちによる合従連衡と武力抗争が続いた。これは「内乱の百年」と呼ばれ、ローマが共和政から帝政へと移行する過程であった。この時代に活躍した政治家のうち、最も重要でかつ最も史料の豊富なカエサルを取り上げ、彼に関する専門研究および伝記、それにカエサル自身の著作『ガリア戦記』を読解する。ガリア戦争終結までのカエサルの生涯とローマの政治過程を詳しくたどりながら、史料解釈と政治史研究の方法を学んでいく。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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テキストと研究文献の基本的な内容を理解し、史料を読解して課題をまとめ、発表と討論ができること
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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出席30%、討論への参加40%、総括レポート30%
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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長谷川博隆『カエサル』講談社学術文庫(ブックセンターで購入すること) ゴールズワージー『カエサル』(上・下)白水社(図書館2階の指定図書を利用) 高橋宏幸『「ガリア戦記」:歴史を刻むペンと剣』岩波書店(図書館2階の指定図書を利用) カエサル『ガリア戦記』講談社学術文庫(プリントを配布)
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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毎回、テキストの指定された範囲をあらかじめ読み、発表用のメモを用意してくること。 欠席した場合は、その回の課題を所定の答案用紙に書いて、次の授業で提出すること。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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黙って座っているだけの者には単位を出さない。 声を出すことが嫌いな者は受講しないこと。 夏休みに読書の宿題を出す。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 オリエンテーション 古代ローマ史概説・テキストの説明 【第2回】~【第4回】 長谷川博隆『カエサル』により、カエサルの生涯を概観する 【第5回】~【第9回】 ゴールズワージー『カエサル』1~16章(ガリア戦争終結まで)により、政治家カエサルの活動を深く考察する 【第10回】・【第11回】 『ガリア戦記』のテキストを読み、カエサルの文人としての才能を理解する 【第12回】~【第14回】 高橋『「ガリア戦記」:歴史を刻むペンと剣』により、ガリア戦争の意義を考察する 【第15回】 総括レポートの作成
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