Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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西洋史演習1C- II 森谷 公俊
選択必修  2単位
【史】 14-1-1340-0538-02

1. 授業の内容(Course Description)

 紀元前1世紀のローマでは、有力政治家たちによる合従連衡と武力抗争が続いた。これは「内乱の百年」と呼ばれ、ローマが共和政から帝政へと移行する過程であった。秋期は、カエサルの一人支配と彼の暗殺、クレオパトラの登場、アントニウスとオクタウイアヌスの対決からローマ帝国の成立までを対象とする。専門研究と伝記および史料の読解を組み合わせて、史料解釈と政治史研究の方法を学んでいく。さらにこの時代を主題とするシェイクスピアの作品も読み、広い視野でローマ史の展開を理解していく。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 テキストと研究文献の基本的な内容を理解し、史料を読解して課題をまとめ、発表と討論ができること

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 出席30%、討論への参加40%、総括レポート30%

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 ゴールズワージー『カエサル』(下)白水社(図書館2階の指定図書を利用)
 エヴァリット『アウグストゥス』白水社(図書館2階の指定図書を利用)
 カエサル『内乱記』講談社学術文庫(プリントを配布)
 クリスティアン=ジョルジュ・シュエンツェル『クレオパトラ』(文庫クセジュ)白水社(ブックセンターで購入すること)
 シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』光文社古典新訳文庫(ブックセンターで購入すること)

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 毎回、テキストの指定された範囲をあらかじめ読み、発表用のメモを用意してくること。
 欠席した場合は、その回の課題を所定の答案用紙に書いて、次の授業で提出すること。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 黙って座っているだけの者には単位を出さない。
 声を出すことが嫌いな者は受講しないこと。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 夏休みの読書発表会
【第2回】~【第4回】
 ゴールズワージー『カエサル』17~23章により、ルビコン渡河から暗殺までのカエサルの活動を詳しく考察する
【第5回】
 カエサル『内乱記』により、内乱期カエサルの立場とイデオロギーを考察する
【第6回】・【第7回】
 シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』の読解と討論
【第8回】~【第11回】
 エヴァリット『アウグストゥス』により、第2回三頭政治の成立から対決までの過程をたどる
【第12回】・【第13回】
 シュエンツェル『クレオパトラ』により、ローマの内乱をエジプト側の視点で解釈する
【第14回】
 クレオパトラの歴史的役割について討論する
【第15回】
 総括レポートの作成