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授業の内容(Course Description) |
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本講義Ⅱは、同Ⅰと対となる日本家族史の後半で、近世・近代を対象とするものである。 家族問題への関心は、社会問題の核心の一つとして幅広い関心の下にある。その来歴への関心が家族史になるが、今ある家族が時代とともに変化してきたと理解することは今なお容易ではない。家族が、社会の核心の一つであるとするのは、人の誕生から婚姻そして死去に至る生涯に、絶えず密接し不可分の存在であるためである。人が自律した存在として生きようとすると、家族を自覚的に理解することなしに、生きていくことはできない。 この自覚と認識が、本格的な理解、つまり学術の分野に登場したのは、古いことではなく、19世紀後半になってからとされる。それはまた社会の原始・古代以降からの関心と密接であった。こうした時代からの研究史を序説として、その日本での各時代を概観し、近世以降の家族形態を軸に関連する諸問題に触れて述べていくこととしたい。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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①今ある家族が時代とともに変化してきたと理解すること。 ②近世・近代における「家族」と「くらし」と「経営」に関する、 史料群と方法を学ぶこと。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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① 毎回の授業で、授業の質問や短い感想を書いて提出する授業の出席点30% ② 学期末に提出するレポート70%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト、なし。授業レジュメを配布する。 参考文献 『日本家族史論集』全13巻(吉川弘文館2002~2003年刊)など授業で紹介するもの。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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復習は、小テストを授業の第5回目、第10回目、第15回目の三回にわたり行うため、授業レジュメから対応を常に心がけて下さい。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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風俗史Ⅰ・Ⅱの履修をお薦めする。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 序説 【第2回】 近世以前の家族① 【第3回】 近世以前の家族② 【第4回】 近世の家族① 【第5回】 近世の家族② 【第6回】 近世の家族と経営① 【第7回】 近世の家族と経営② 【第8回】 近世家族の変貌① 【第9回】 近世家族の変貌② 【第10回】 近代の家族① 【第11回】 近代の家族② 【第12回】 近代の家族と経営① 【第13回】 近代の家族と経営② 【第14回】 現代の家族 【第15回】 まとめ
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