Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
日本史籍講読7C- I 小山 俊樹
選択必修  2単位
【史】 14-1-1340-2706-03

1. 授業の内容(Course Description)

 明治~大正期にかけて、政党政治家として活躍し、「平民宰相」として知られる原敬。立憲政友会を率いて政党政治の進展に寄与した原は、1921(大正10)年11月4日に東京駅丸ノ内改札で暗殺されるまで、膨大な日記を書き残した。
 本授業では、原の記した日記(『原敬日記』)を題材として、参加者全員で輪読・報告する。一人の政党政治家の眼を通して、近代日本の政治や社会について理解を深めるとともに、近代史料の読解や調査の方法を学んでいく。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ①近現代日本の政治家が残した「日記」を活字で読み、その文意を説明できるようになること。
 ②「日記」に書かれた登場人物・事件・事項などを調査する能力を身につけること。
 ③他の史料などを読み解き、「日記」の記述を検証できるようになること。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 毎回の出席と質疑、授業での報告を重視する。
 また最終回にテストを行い、総合的に評価を行う。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 (テキスト)...授業中に配布する
  原奎一郎・林茂(編)『原敬日記』(全6巻)福村出版、1981年
  岩壁義光・広瀬順晧編『影印原敬日記』(全17巻)北泉社、1998年
 (参考文献)
  田中朝吉編『原敬全集』(上・下)原敬全集刊行会、1929年
  前田蓮山『原敬伝』(上・下)高山書院、1943年
  原敬文書研究会編『原敬関係文書』(全11巻)日本放送出版協会、1984-1989年
  升味準之輔『日本政党史論』(2~4巻)東京大学出版会、1966-1968年
  テツオ・ナジタ『原敬―政治技術の巨匠』読売新聞社、1974年
  三谷太一郎『増補日本政党政治の形成』東京大学出版会、1995年
  川田稔『原敬―転換期の構想』未來社、1995年
  山本四郎『評伝原敬』上・下、東京創元社、1997年
  川田稔『原敬と山県有朋―国家構想をめぐる外交と内政』中公新書、1998年
  玉井清『原敬と立憲政友会』慶應義塾大学出版会、1999年
  季武嘉也『原敬―日本政党政治の原点』山川出版社、2010年
 そのほか、授業中に適宜指示する。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 テキストを読み込み、文意と内容を解読する。また参考文献などを使用して、担当範囲の政治や社会の動きを説明できるようにする。その上で、史料の記述内容を幅広く調査し、その結果を報告に盛り込むこと。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 授業への出席、および報告・質疑の内容を重視する。報告者はもちろん、その他の受講者も事前にテキストを読み、質疑応答に参加することが求められる。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 ガイダンス・史料の概略と授業の進め方について
【第2回】~【第14回】
 担当者報告・質疑応答
【第15回】
 前半のまとめ・最終回テスト