Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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社会学演習 II 三重野 卓
必修  2単位
【社会】 14-1-1350-3251-08

1. 授業の内容(Course Description)

 本演習のテーマは、「社会学演習Ⅰ」に引き続き、共生社会の在り方について、社会学的に検討することにある。三重野は、「共生社会論Ⅱ」という講義を開講しており、本演習の履修者は、同科目を履修していることが望ましいが、必ずしも不可欠の要件ではない。共生に関する概念について、より理解を深め、各自、問題設定を行い、自ら調べ、報告することを本演習の目的としている。
 欧米からわが国に導入された用語として、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)が注目を集めている。こうした用語は、高度産業化、グローバル化の中で、人間関係が崩壊しつつあるという状況を反映している。具体的には、後期では、まず、三重野が簡単に用語を解説する。その概念では、人間の絆、地域力、社会参加、そして、ボランティア活動やNPOも議論の対象になる。それを踏まえて、内閣府編『ソーシャル・キャピタル』を講読し、さらに、稲葉陽二編『ソーシャル・キャピタルのフロンティア』をとりあげ、学生に発表してもらう。以上を踏まえて、社会関係資本について、理解を深めることとする。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ①各自、それぞれの立場から、共生に関連する社会関係資本について理解し、問題設定を行えるようになること。
 ②前期に引き続き、本、論文などの探索、読み方を体得すること。
 ③さらに、プレゼンテーション、報告の仕方、および議論の仕方を体得すること。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 成績評価は、日常の出席点、議論への参加度合い、および実際の演習での発表について、総合的に判断する。また、レポートを提出のこと。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは、稲葉陽二編『ソーシャル・キャピタルのフロンティア』ミネルヴァ書房。その他、参考文献は、随時紹介する。また、プリントを配布する。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 配布プリントは、事前に読んで、当日の議論に参加すること。また、学生の報告が多い授業になるため、事前に十分な準備を行い(例えば、関連資料にも目を通す)、実際に、報告を行うこと。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 上記の通り、学生の報告部分が多い授業となるため、積極的な姿勢で演習に参加して欲しい。また、日頃、新聞、雑誌、ネット、テレビなどをみるとき、共生に関連する地域力や人間の絆、社会参加の論点から、社会のあり方を検討するようにして欲しい。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 (イントロダクション) 共生、および共生社会に関連する関係性概念、さらに、ボランティア活動、市民活動、差別、権利などについて言及する。
【第2回】
 (関係性概念の諸相) こうした関係性が資本として作用する社会関係資本について、その概念、さらに数量化との関係で考察する。
【第3回】
 (『ソーシャル・キャピタル』を読む Ⅰ) 内閣府編(ネット上で公表)。
【第4回】
 (『ソーシャル・キャピタル』を読む Ⅱ)
【第5回】
 (『ソーシャル・キャピタル』を読む Ⅲ)
【第6回】
 (『ソーシャル・キャピタル』を読む Ⅳ)
【第7回】
 (『ソーシャル・キャピタル』を読む Ⅴ)
【第8回】
 (文献講読 Ⅰ)稲葉陽二編『ソーシャル・キャピタルのフロンティア』を講読する。
【第9回】
 (文献講読 Ⅱ)
【第10回】
 (文献講読 Ⅲ)
【第11回】
 (文献講読 Ⅳ)
【第12回】
 (文献講読 Ⅴ)
【第13回】
 (文献講読 Ⅵ)
【第14回】
 (文献講読 Ⅶ)
【第15回】
 (文献講読 Ⅷ)