Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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コミュニケーション政策論 伊達 康博
選択  2単位
【社会】 14-1-1350-3399-01

1. 授業の内容(Course Description)

 コミュニケーション政策とは、社会に流通する情報の内容や媒体の基準や条件などを制度的に秩序づける概念を指しています。たとえば、政治的な権力は古くからその社会に流通するあらゆる情報の内容や性質に目を光らせ,特に反権力的な情報の排除や世論の操作などに力を注いできました。そういった意味で、コミュニケーション政策の歴史は政治的権力と同じくらい古いといえます。その一方で、民主的で公共の福祉や個人の人権に適合した情報流通のあり方を検討するのもコミュニケーション政策の重要な役割です。そこで、本科目の主題として、まずコミュニケーション政策についてその役割や機能に関する諸理論を理解することを目標の第一段階に設定します。そのうえで、第二段階として、今後求められるコミュニケーション政策のあり方について、その展開を考察していくことを目指します。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 コミュニケーション政策の歴史や機能、効用を理論的に理解し、そのうえで、今後求められるコミュニケーション政策のあり方について自らの力で考えられるようになることを目標とします。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 出席・授業態度30%、レポート課題30%、試験40%の割合で換算し、それらを総合して最終的な評価を決定します。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは特に定めない。ただし、講義の中で資料を配布することがあるので、書類の管理は各自で徹底するよう留意して下さい。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 講義の中で、しばしば次回の講義までに読んでおいてほしい文献や資料を指示することがあるので、必ず守ってください。皆さんが読んできていることを前提に講義を行いますので、理解の点で遅れをとらないようにするためにも大切です。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 皆さんの自ら積極的に思考する態度に期待しています。そのうえで、学友同士で語り合う機会をより多く持ち、同じ考えを持つ人々や、一方で異なる考えを持つ人々と上手に調和していく精神を身につけていってほしいと考えています。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 コミュニケーション政策とは何か(その理論的背景の概要)
【第3回】
 誰のためのコミュニケーション政策なのか
【第4回】
 コミュニケーション政策の歴史
【第5回】
 人権とコミュニケーション政策
【第6回】
 日本のコミュニケーション政策
【第7回】
 メディアとコミュニケーション政策の位相
【第8回】
 コミュニケーション政策の現況(1)新聞
【第9回】
 コミュニケーション政策の現況(2) 出版
【第10回】
 コミュニケーション政策の現況(3)放送
【第11回】
 コミュニケーション政策の現況(4)その他の媒体
【第12回】
 コミュニケーション政策における今後の課題
【第13回】
 そもそも人権とは何なのか?
【第14回】
 情報メディアと人権について
【第15回】
 考えをまとめるための論述試験