Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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神経・生理心理学 I 早川 友恵
選択  2単位
【心理】 14-1-1360-0431-07

1. 授業の内容(Course Description)

 こころが成立する背景には、脳を中心とする神経活動が存在します。こころの成立起序を考えるため、神経・生理心理学Ⅰでは、神経系の基本構造と知覚・認知・注意・記憶・意思決定・言語・共感・情動などにかかわる脳活動を理解していきます。
 ヒトのこころの成立ちを理解するには、疾患や外傷よる脳の局所的損傷と障害された機能との関係を丹念に観察する方法と、非侵襲脳機能計測が用いられます。本科目では、両手法によって得られた知見を紹介します。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 脳・神経系の基本構造や機能について知識を習得し、こころがどのような神経活動によって成立するかを説明できる。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 試験成績・授業参加状況等を合わせて、学年末に総合的に評価する。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 教科書は特に指定しない。授業時に必要に応じてプリントを配付する。
 参考図書
 『脳の探検上』『脳の探検下』 F.E.ブルーム他 著 久保田競 監訳(講談社ブルーバックス)
 『神経心理学入門』山鳥重 著(医学書院) 

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 関連する図書を積極的に読むことを期待する。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 学習意欲のある熱心な学生の参加を期待する。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 ヒトの中枢神経系の基本構造および発達について講述する。
【第2回】
 大脳皮質の構造と入出力、ブロードマンの脳地図について講述する。
【第3回】
 静止膜電位と活動電位について講述する。
【第4回】
 興奮性シナプス後電位と抑制性シナプス後電位について講述する。
【第5回】
 神経伝達物質について講述する。
【第6回】
 脳の機能局在に関する議論と歴史について講述する。
【第7回】
 後頭葉の機能について講述する。
【第8回】
 側頭葉の機能について講述する。
【第9回】
 頭頂葉の機能について講述する。
【第10回】
 前頭葉の機能について講述する。
【第11回】
 視床・視床下部および大脳辺縁系の機能について講述する。
【第12回】
 共感の神経基盤(ミラー・ニューロン)について講述する。
【第13回】
 報酬系・情動回路について講述する。
【第14回】
 自律神経の解剖と機能について講述する。
【第15回】
 まとめ、講義内容に関する質疑・応答等を行う。