Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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心理療法特論 齋藤 高雅
選択  4単位
【臨床心理学専攻】 14-1-1360-3762-05

1. 授業の内容(Course Description)

 心理療法の基礎知識を学習する。心理療法を学ぶには基本ルールやある程度の定石を書籍によって学ぶことはできるが、実践となるとなかなか困難である。心理療法の過程を、クライエントとの出会い、そのアセスメント面接、治療契約、治療過程、面接の終結に至る各段階を、書籍や文献を読みながら、実践的作業について討議、検討していく。心理療法の専門家になるための必要な基礎知識に関する書籍・文献を講読する。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 クライエントに接したとき、何をアセスメントし、どのように問題を理解し、どう対応していくのかの見立てを持つことができるようになることを目標とする。心理療法の基本として精神分析的心理療法を学び、その他の技法についても学び、広い視点を持つことを目標とする。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 ゼミへの出席・討議への積極的参加、報告者としてのプレゼンテーション、期末のレポートを総合して評価する。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 土居健郎『土居健郎選集〈5〉人間理解の方法』岩波書店
 (参考図書)
  土居健郎『土居健郎選集〈3〉精神分析について』岩波書店
  土居健郎『土居健郎選集〈4〉精神療法の臨床』岩波書店
  齋藤高雅編著『改訂新版 臨床心理学特論』放送大学教育振興会、心理療法の章(21~29)参照。
  乾吉佑ら編著『心理療法ハンドブック』創元社、その他、適宜、授業内で紹介する。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 報告者は、担当箇所を予習し、発表する

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 グループ討議に積極的に参加し、発言することが望まれる。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

 テキストを中心にして講義と討議を行う。必要に応じて関連分野の資料・文献を補足する。分担した章や文献を各自でレジュメを作成して、配布し、討議すべき問題点を提示し、ゼミ形式の討議を行う。
【第1回】
 心理療法とは何か
【第2回】
 心理療法の器(治療構造)
【第3回】
 初回面接 面接の進め方
【第4回】
 「見立て」と治療計画について
【第5回】
 聴くこと 
【第6回】
 見ること
【第7回】
 問いを立てること(仮説の設定)
【第8回】
 問いかけとコメント(解釈)
【第9回】
「わかる」ということ
【第10回】
 受け止めること
【第11回】
 「ストーリー」を読む
【第12回】
 クライエントとセラピストの関係性1
【第13回】
 クライエントとセラピストの関係性2
【第14回】
 家族の問題
【第15回】
 面接とケース・スタディ
【第16回】
 春学期のまとめ
【第17回】
 臨床心理学と精神医学の歴史
【第18回】
 臨床心理関連職種との連携
【第19回】
 精神分析と精神分析的療法
【第20回】
 パーソン・センタード・アプローチ
【第21回】
 認知行動療法
【第22回】
 遊戯療法
【第23回】
 森田療法・内観療法・臨床動作法
【第24回】
 ブリーフ・セラピー
【第25回】
 芸術・表現療法
【第26回】
 集団心理療法
【第27回】
 コミュニティ・アプローチ
【第28回】
 心理療法の面接と記録
【第29回】
 スーパーヴィジョン
【第30回】
 まとめ、期末試験