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授業の内容(Course Description) |
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フランスを中心にして「政治史」を講義する。「外国政治史Ⅰ」では、まだフランスという国が存在しなかった時代から絶対王政が成立する頃(1630年頃)までを扱う予定である。時期によって異なるが、他国のこと、例えばイタリア、ドイツ、スペインのこともできるだけ取り上げるようにする。 なお、ここでいう政治史には高等学校の教科書にあるような19世紀的な実証主義史学の成果である事件史だけではなく、20世紀を代表し、現在も大きな影響力を有するフランスのアナール派の手法を取り入れた「政治文化史」のことも含まれる。さて、政治文化史とは何か。これは、簡単には初回の授業で説明するが、その具体的な内容・手法については、この講義全体で明らかにしていく。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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①フランス史について基本的知識を獲得すること。 ②世の中の動きを歴史的に考えるための視点を身につけること。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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受講者数にもよるが、小リポート・小テスト40%、授業参加状況10%、期末テスト50%で評価する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テクストは使用しない。参考文献等は適宜授業で紹介する。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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授業内容の理解を深めることができる教材を紹介するので、事前に読んだり見たりするとよい。また、現在日本や世界で起きていることに関心を持つこと。最低限一日1回はニュースをチェックして動向なりを押さえておくこと。この授業とは直接関係ないかもしれないが、色々な意味で過去と現在はつながっているので、意外な接点に驚くこともあるだろう。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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高等学校で必修となっている世界史の教科書に記載されていない内容が多いので、世界史の理解程度は問わないが、その確認のようなことは講義する。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション:①授業の進め方・評価方法などについて、②政治史とは何か(概論)、③フランスについて説明する。 【第2回】 Ⅰ.フランス以前の「フランス」時代:①フランク王国以前、②メロヴィング朝 【第3回】 Ⅰ.フランス以前の「フランス」時代:③前期カロリング朝 Ⅱ.封建制の時代:①後期カロリング朝 【第4回】 Ⅱ.封建制の時代:②初期カペー朝 Ⅲ.カペー朝の黄金時代:① 【第5回】 Ⅲ.カペー朝の黄金時代:② 【第6回】 Ⅳ.百年戦争の時代:①ヴァロワ朝 【第7回】 Ⅳ.百年戦争の時代:② 【第8回】 Ⅳ.百年戦争の時代:③ 【第9回】 Ⅴ.ルネサンス王政の時代:①ヴァロワ・アングレーム朝 【第10回】 Ⅴ.ルネサンス王政の時代:② 【第11回】 Ⅵ.宗教戦争の時代:① 【第12回】 Ⅵ.宗教戦争の時代:② 【第13回】 Ⅵ.宗教戦争の時代:③ブルボン朝 【第14回】 補論:日本や他国との比較史的考察 【第15回】 まとめ ◎以上の予定の他に3~5回ほど小テストや小リポートを行うはずである。
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